2025年5月21日(水)、ハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)/国立スポーツ科学センター(JISS)において、公益財団法人ミズノスポーツ振興財団(会長:水野明人氏[ミズノ株式会社 代表取締役社長])から、2025年度「スポーツに関する科学的・学術的・医学的研究に対する助成」に関する助成金贈呈式が執り行われました。
同財団は、1970年から日本のスポーツ振興に関する諸活動に対し、助成を行っているもので、JISSは20年以上にわたり同財団から助成を受け、多くの研究の推進に活用してきました(※過去の助成金を活用した研究については下記の表を参照してください)。

式典には、同財団から水野英人副会長、松本光代様が来訪され、久木留毅JISS所長へ目録が手渡されました。また、久木留所長からは深い感謝の意が述べられ、水野副会長へ感謝状が贈呈されました。

続いて、2024年度の助成金を活用して研究を行った安藤良介研究員(スポーツ科学研究部門)が、「バスケットボール試合中の加減速の反復能力と下肢パワー及び有酸素性能力との関係」について成果報告を行いました。
水野副会長は、「当財団は創立55年を迎え、これまでスポーツ支援やジュニア育成に取り組んでまいりました。毎年、JISSの素晴らしい研究成果に感銘を受けており、今後も幅広い分野への応用を期待しています」と述べられました。

支援に感謝を示した贈呈式参加者
(左から)
横澤副部門長(スポーツ科学研究部門)、水野副会長(ミズノスポーツ振興財団)、安藤研究員(スポーツ科学研究部門)、久木留所長、石毛副所長、伊藤部長(事務部)、星川副所長
JISSでは今後も「JISSプラン2034」のもと、スポーツ医・科学の発展と国際競技力向上に向けた取組を強化し、外部からの貴重な支援を活かしながら、アスリートを支えてまいります。
※公益財団法人ミズノスポーツ振興財団からの助成金により実施された主な研究
実施年度
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研究テーマ |
2024年度 |
球技・ラケット系種目における間欠的運動能力 ※研究の柱の一部として実施(担当研究員:安藤 良介) |
2023年度 |
COVID-19罹患後の日本トップアスリートにみられる特徴(担当研究員:福嶋 一剛)
せん断波イメージングを用いた骨格筋における粘性要素の定量的な画像評価法の確立(担当研究員:小出所 大樹)
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2022年度 |
ワイヤレス式インソール型足圧センサを用いたスピードスケートにおける関節パワー発揮の評価 |
2021年度 |
アスリートのイメージの質と試合での実力発揮の関係 |
2020年度 |
運動の個人差に含まれる芸術的要素の特定:バレエにおける下肢挙上動作の分析から |
2019年度 |
一般化状態空間モデルを使ったマーカレストラッキングの高精度化の研究 |
2018年度 |
時間の制約が強い状況下でも瞬時に対応する一流競技者の運動技能 |
2017年度
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スキージャンプ踏み切り動作に伴う姿勢変化が空気力に及ぼす影響
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2016年度 |
東京五輪を想定した短期集中型の試合形式が試合中のフィジカルパフォーマンスに与える影響 |
2015年度 |
全身冷却治療(Whole body cryotherapy, WBC)の最適なプロトコールに関する研究 |
2014年度 |
水上競技における艇の移動及び挙動特性の評価と簡易かつ即時フィードバックシステムの開発 |
2013年度 |
低酸素環境での一過性呼吸筋トレーニングが最大吸気口腔内圧に及ぼす影響 |
2012年度 |
さまざまなスポーツ場面に適した、画像による選手の自動追跡アプリケーションの構築 |