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学校現場での取組(事故防止対策) 名古屋第124号(2021.08)

学校現場での取組(事故防止対策)
-春日井市立南城中学校-

独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下、JSC)では、教育委員会担当者や教諭など、学校現場に関わる方々を対象として、学校安全・事故防止に関しての講演を行っております。
今回は、令和3年5月31日に愛知県の春日井市立南城中学校(以下、南城中学校)で行われた教職員向けの『応急手当講習会・AED研修会』から講師派遣依頼を受け、講演を行いました。
また、本研修会では、センターが作成した、「スポーツ事故防止ハンドブック(解説編)/スポーツ事故対応ハンドブック(フローチャート編)」「映像資料(DVD)」も活用していただきました。

研修概要

講演を行うJSC職員の写真
(講演を行うJSC職員)
スポーツ事故防止ハンドブック・スポーツ事故対応ハンドブックの表紙
(スポーツ事故防止ハンドブック・スポーツ事故対応ハンドブック)
本研修会は、養護教諭の指導のもと南城中学校の50名の教職員の方が参加し、学校の管理下で発生した災害についてシミュレーションを行いながら、心肺蘇生法や熱中症対応の実技を通し、発生時の対応について確認をする内容となっていました。
研修会の導入としてJSC職員が最近報道で話題となった「学校の管理下の災害」の発生事例を交えつつ、『スポーツ事故防止ハンドブック(解説編)/スポーツ事故対応ハンドブック(フローチャート編)』について、従来のものから分冊した経緯、新型コロナウイルス感染防止策の追加等、記載内容や改訂について説明を行いました。

心肺蘇生法実技研修

心肺蘇生法の実技を行う教職員の方々の写真
(心肺蘇生法の実技を行う教職員の方々)
運命の5分間 その時あなたは ~突然死を防ぐために~の表紙
(運命の5分間 その時あなたは ~突然死を防ぐために~)
スポーツ事故防止映像資料(DVD)『運命の5分間 その時あなたは ~突然死を防ぐために~』を見た後、養護教諭の方から、心肺蘇生法について説明があり、その後、3~5人のグループごとに実技研修が行われました。実技研修は、AEDと心肺蘇生の訓練用人形を用いて行われ、教職員の方々は養護教諭の説明とAEDの音声ガイダンスを参考に、事前に確認した映像資料の内容を振り返りながら繰り返し練習されていました。

熱中症事例のシミュレーション

熱中症の応急処置対応についても実技研修を行いました。教職員の方々がグループを作り先生役(リーダー・部活動顧問・先生A・B・C)・生徒役(部活動キャプテン・生徒A)に分かれ、学校内で熱中症の生徒が発生した状況を想定して行われました。
熱中症事例のシミュレーションを行う教職員の方々の写真
(熱中症事例のシミュレーションを行う教職員の方々)
今回のシミュレーションは、市の養護教諭部会で作成した「運動部活動中の熱中症の疑い」という災害発生時を想定したシナリオを基に、「管理職と養護教諭が不在」という状況を設定して行われました。
リーダーとなる先生役を中心に対応方法を確認できるものとなっており、熱中症のリアルな発生状況を再現するために水分補給用のドリンクや体温計、氷嚢、うちわなど、熱中症対応時に必要なものを実際に使用し、災害発生時の対応の一連の流れを確認しながら熱心に取り組まれていました。

今回の研修会について養護教諭の方にお話を伺いました

今回、JSCの資料を活用しようと思った経緯・理由
市の教育委員会を通じて各校に配布していただいた『スポーツ事故防止ハンドブック(解説編)/スポーツ事故対応ハンドブック(フローチャート編)』を拝見したところ、とても活用しやすく有効利用できそうだと思い、本校で毎年実施している救急法の実技講習会の際に職員に紹介したいと思い、管理職に相談し、ぜひということでJSCの名古屋支所へ連絡をさせていただきました。
スポーツ事故対応ハンドブック(フローチャート編)/熱中症への対応のページ
(スポーツ事故対応ハンドブック(フローチャート編)/熱中症への対応)
今回の研修会の目的
教職員全体の救急法についての意識の向上と実技のマスターを目的に毎年行っています。さらに今年度は普段生徒がお世話になっているJSCの資料を活用することで、学校で発生することが多い災害を知り、適切な対応ができることを目的に計画しました。
研修会のなかで行われていた、「運動部活動中の熱中症の疑い」のシミュレーションは春日井市の養護教諭研修会で作成されたとお伺いいたしましたが、どのような経緯でこのシミュレーションの作成に至ったのかを教えてください。
研修会の中で実施した「熱中症の疑い」シミュレーションについては年数回ある市内養護教諭研修会の能力向上のための研修を毎年、係の先生方で考える中で、養護教諭自身からもぜひ救急法の実技研修を充実してほしいという意見のもと、実際に起こりうる災害を見立てどう対応するとよいのか、消防本部の救急救命士の方々よりアドバイスをいただきながら作成しました。他には、「食物アレルギー」を起こした場合、頭部打撲を起こした場合などのシミュレーションを行いました。
熱中症事例のシミュレーション後に話し合う教職員の方々の写真
(熱中症事例のシミュレーション後に話し合う教職員の方々)
研修会を終えた感想
実際にJSCのスポーツ事故対応ハンドブックを手にしてコンパクトにわかりやすくまとめられていて、また携帯するのに大変便利でした。また、教室で子供たちと手にとって身近におけるのでとても良かったです。今後も中学2年の保健学習「傷害の手当て」でJSCの資料を有効活用させていただこうと思います。

取材を終えて

南城中学校では、養護教諭の方が中心となり学校事故防止のための取組を継続し、生徒が安全な学校生活を送れるよう知識の習得や学校内での連携確認に努めるなど、教職員の方の意識の高さを感じました。
より多くの方にJSCが提供している事故防止のための情報を発信し、学校現場での事故防止に協力していきたいと思いました。

お願い

JSCが提供している事故防止情報の資料の中には、今回南城中学校で使用された映像資料(DVD)やスポーツ事故防止ハンドブックのほか、学校で印刷するだけで使用できる教材カードなど、簡単に使える資料があります。今回ご紹介したような教職員研修や職員会議でご利用いただける機会があれば是非ご活用ください。

 

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