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広島もみじ通信 第65号(2016.11)

事故防止の取組について
~眼部の事故編~
 
 
 独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)では、公正かつ適切な給付を目的とし、災害共済給付に係る審査及び学校の管理下の事故災害防止の資料として活用するため、実地調査を行っています。
 その中から、中国四国地方のある学校で発生した眼部の事故事例と再発防止の取組を紹介します。

【事故事例】   
                                                                                                         
発生状況 被災時学校種:高等学校  学年:1年生  性別:男子  
 野球部活動中、本生徒がティーバッティング練習でバッターにトスをしていたとき、トスが右に逸れてしまい、そのボールを打ったバッターの打球が本生徒の右眼を直撃した。
  傷病名                       
 右眼球破裂、右眼窩底骨折、鼻骨骨折  
  応急手当等                     
 すぐに救急車を要請し、病院へ搬送した。  
   
 (練習見取り図) (練習風景)
 
 【事故前の取組】
〇「傷病者発生時対応マニュアル」を作成し、全教職員に周知していた。
〇部活動で事故が起こった場合は、現場の顧問の判断で対応方法を考えていた。
〇AEDの講習会は、毎年7月に全校生徒対象、10月に全教職員対象に実施していた。AEDは、校内のどこからでも1~2分で取りに行けるよう職員室前、体育館、グラウンド、寮に計4台設置していた。
 【事故後の取組】
〇練習時の立ち位置等の注意点を再指導した。
〇キャッチャーマスクを9個追加購入し、ティーバッティング時などに着用するようにした。
〇県高野連に事故の状況を報告し、他校の野球部へも今回の災害の状況を伝達してもらった。他校でも防球ネットやキャッチャーマスクの購入など事故防止の取組を行ったと聞いている。 
 
【他校における眼部の事故事例】              
 発生状況  被災時学校種:高等学校  学年:1年生  性別:男子
 野球部活動中、並んでロングティーの練習中、ボールを投げようと構えていたところ、右側で練習していた生徒の打った球が左斜めに飛び、ネットとネットの隙間を通り抜け、本生徒の顔面に直撃し転倒した。
 発生状況 被災時学校種:高等学校 学年:2年生  性別:女子 
 バドミントン部活動中、他の部員のノック練習の際、コートに背を向けてシャトル拾いをしていたところ、集めたシャトルを運ぶ際に前を向いてしまい、飛んできたシャトルが右眼に当たった。
 発生状況  被災時学校種:高等学校  学年:2年生  性別:男子
 体育の授業中、サッカーのミニゲームを実施していた際、自分の蹴ったボールが相手の足に当たり、勢いよく跳ね返って、斜め下方から右眼に当たった。
           
  ご紹介した学校は、学校内で再発防止に取り組むだけでなく、他校とも情報を共有し、事故防止に取り組んでいます。ぜひ、参考になさってください。

  今回の事例は、運動中にボールが眼に当たった事故ですが、眼部の事故では、運動中以外でも軽微なものから後遺症が残るようなものまで様々な事例が発生しています。
 実際、災害共済給付のうち障害見舞金は、醜状障害、歯牙障害と並んで眼部の障害で多く給付しています。(グラフ1参照)
 
      (グラフ1)
  
 眼部の事故については、平成28年度スポーツ庁委託事業「スポーツ事故防止対策推進事業」でも、その発生原因や背景について現地調査などを基に分析・研究を行っており、眼部の事故についての映像資料(DVD)を作成する予定です。YouTubeでの配信も行いますので、事故防止の資料としてご活用ください。   
 また、JSCでは、スポーツ事故防止対策推進事業 セミナー「学校でのスポーツ事故を防ぐために」を開催します。多彩な講師陣による発表、参加者との意見交換を行いますので、奮ってご参加ください。

 
(セミナーちらし)
 
(セミナー当日配付冊子)
 

【参考資料】
スポーツ事故防止ハンドブック(「学校安全Web」からダウンロードできます。)
 
(表紙)
 
(16ページ)

 ◇教材カード
 眼のけがに気をつけよう!(中学生・高校生向け)〈平成27年4月号〉
 
      (上記画像をクリックするとPDFが開きます)
 

 

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