SPORTS JAPAN アンバサダー

活動NO.008-2

SPORTS JAPANアンバサダー活動レポート

ロンドンオリンピック活動レポート

日程:2014/01/31~2/10  場所:ロシア・ソチ

アンバサダー:鶴岡剣太郎

  日本スポーツ振興センター SPORTS JAPANアンバサダー鶴岡剣太郎です。
  2014ソチ冬季オリンピックで、日本選手団は8個のメダルを獲得する活躍を見せてくれました。
  アンバサダーとして、現地ソチで見たことや感じたことなどを競技以外の内容にも触れながら、日本スポーツ振興センターのFacebook(https://www.facebook.com/JapanSportCouncil)で日々、レポートさせていただきました。今回は、その内容をまとめてご紹介させていただきます。

●2月1日

2月1日  2月に入り、いよいよソチオリンピックが開幕します。
  ソチは、モスクワから南へ飛行機で2時間半、黒海に面しており、温暖で緑も豊富です。
  これまでの冬季会場と比べても、特別な場所であるように感じます。
  今回のオリンピックでは、アンバサダーとして、マルチサポートハウス、競技会場、見たものや感じた事をお伝えしていきます。
  楽しみにしていてください!

●2月3日

2月3日  2/1にオープンした『マルチサポート・ハウス』をご紹介します。
  マルチサポート・ハウスとは、文部科学省委託事業「マルチサポート事業」の一環で、JSCが設置・運営する日本選手団のための最終調整拠点です。
  冬季競技は海外遠征が長くなり、身体や精神を保つのにとても力を使いますが、マルチサポート・ハウスは、疲労や栄養面をカバーできるので、選手にとってとても心強く、大きな味方と言えるでしょう。
  スタッフの方からは、「手続きが厳しく、たくさんの物品の持ち込みに苦労した」等のエピソードがありましたが、安全性の重視と、選手の要望に最大限応える努力をされていました。
  選手とサポートスタッフ相互のパフォーマンスが最大限活かされる事で、大きな力になるのではないかと思います。まさに「チームJAPAN」で戦っている印象でした。
  明日は、雪の競技会場に近い場所に設置される、もう1つのマルチサポート・ハウスがオープンします。
  施設内には、バスタブ、メディカルケア、コンディショニング、トレーニングスペースがあります。
  写真は、メディカルケアのスペースの様子です。

●2月5日

2月5日  ソチ市内にある大学「ロシア国際オリンピック大学」を訪問してきました。
  私は名前を聞き、訪問前からとてもワクワクしていました。
  それは、オリンピックの父クーベルタン男爵の「成功する事よりも、努力することが大切である」という言葉は、オリンピックだけに限らず私たちの生活にも活かされるものと考えているからです。
  そんなオリンピックの理念や価値を、どんな仲間と学んでいるのか胸を弾ませていました。
  大学は、ソチオリンピック開催決定後に設立され、スポーツマネジメント分野の専門家養成が目的です。キャンパスは昨年9月に完成したばかりでとても新しいのですが、オリンピックの歴史も感じる空間でした。
  ソチオリンピック組織委員会用に実施されたという「オリンピックのお・も・て・な・し」ゼミはとても興味がありました。驚くことに学生27人のうち、オリンピック優勝経験者が13人もいるのですから、ここで学ぶことを羨ましくも思います。
  また、カフェスペースには写真の「カプセル」が展示されおり、その中には10年後に式典で学生に送る予定のIOC前会長のロゲ氏とプーチン大統領の直筆メッセージが入っています。
  10年後、現在10歳程の日本の子供たちの中で、このメッセージを見る学生が在籍するかもしれませんね。
  オリンピックに込められた歴史と価値、そして現在。それを繋ぐ大きなメッセージになるはずです。
  改めて、一つ一つ全力でやることの大切さ、それが明日へ繋がると感じた訪問でした。
  写真は、メッセージの入ったカプセルです。

●2月6日

2月6日  聖火ランナーがわたしたちの宿泊するホテル近くのレーニン通りを走りました。
  沿道には、通過予定時間のだいぶ前からたくさんのギャラリーとボランティア、セキュリティーの方々が、まだかまだかと待っていました。通り過ぎたのは一瞬でしたが、大きなBGMとアナウンス、協賛各社のトラックと聖火ランナーの笑顔で、沿道はたちまち華やかになりました。
  こんなに近くで聖火ランナーを見ることは初めての経験でしたが、聖火を繋ぐ為に、たくさんのスタッフが支えている様子も見ることができました。聖火ランナーと沿道を全力で並走する子供たちが印象的でした。
  2020年東京オリンピックでは、たくさんの子供たちが聖火リレーに参加して欲しいですね。

2月6日  もう1つ、みなさんにお見せしたいものが…
  ソチの市街にある、カウントダウンクロックです。
  街は、超高層ビルの建設が今も行われています。
  静かな街ですが、未来的な印象です。
  いよいよ明日から一部競技が開催され、2月7日20:14ソチは世界が注目する興奮の舞台となります。

●2月7日

2月7日  開会式前にスタートした、ソチオリンピックからの新種目、スノーボードスロープスタイル予選を観戦してきました。
  まず会場に入り目に飛び込んできたのは、ジャンプ台の高さです。急斜面に設置されたジャンプ台を横から見ると、まるで大きな雪像のようでした。選手がジャンプ台から飛び出すたびに、大きな驚きの声が出る程ギャラリー達は大興奮。
  同じスノーボードでもこれまで見る機会が少なかった種目なので、私もビックリです。私の競技(スノーボードパラレル大回転)はタイムを競いますが、スロープスタイルの、想像を超えるジャンプの高さは圧巻です。
  日本から男子選手1名が出場しており、8日準決勝に再び出場します。
  想像を超える高さに注目して、応援してみてください。

●2月8日

2月8日  女子モーグル予選を観戦しました。
  会場に到着すると、既にたくさんのギャラリーが競技開始を待っていました。ライトアップされたコース、たくさんのギャラリーで埋め尽くされたスタンド、カメラ、華やかなデコレーションで「造られた」会場は特別な場所でした。
  個性あふれる選手の滑りを見て、ギャラリーは様々な表情を見せます。
  スタンドから会場を見て、オリンピックの計り知れない力を感じます。
  また、モーグル会場までのアクセスは、ゴンドラに乗り、途中長い階段や雪道でとても大変でした。たくさんの方が見に来ていただくことで、会場は「造られ」ます。
  オリンピックは選手だけのものでもなく、スタッフ、ギャラリー、関わる全てが参加者です。全てを力に、がんばろう「チーム JAPAN」。

●2月9日

2月9日  女子アイスホッケー「日本×スウェーデン」戦を観戦しました。
  アイスホッケー初観戦でしたが、一言で「とても熱くなりました!」と言いたい程、大興奮し、感動しました。
  目まぐるしく変わるリンク上の選手とスピード感。華麗な滑りと力強さ。
  ゴール前で行われるパックの奪い合いの度に、会場全体が大きな歓声に包まれました。日本の一点ビハインド後、私も気持ちが入り半袖Tシャツ姿で応援しました。
  あくまでも私の目線ですが、会場全体も日本を応援しているようでした。得点こそ無い日本でしたが、得点チャンスを何度も演出し、ギャラリーはその度に手を挙げ、頭を抱え、私たちを楽しませてくれました。
  私が印象的だったのは、試合終了後、日本チームが一列に並び来場者へ挨拶をした後に、観戦に来ていた他の国の方々から、大きな拍手があり、さらに、日本人である私たちに向かって「スマイル」と「良かったよ」と声をかけられたことです。次こそ勝って、日本に、そして世界中にスマイルを届けて欲しいです。
  応援しましょう「スマイルジャパン」。がんばろう「チームJAPAN」。

●2月10日

2月10日  スピードスケート男子5000mを観戦しました。
  スピードスケート会場「アドレル・アリーナ」は、現在世界最速リンクの一つと言われているそうです。
  どれ程高速なのか、とても楽しみでしたが、早速オリンピック記録が出た瞬間を見ることができました。是非、今後のレースの記録にも注目して応援してみてください。
  スピードスケートと言えば、選手の脚ですね。私は選手の頃に何度も間近でトレーニングを見ていました。
  レースを実際に見て、スピードスーツから膨れ上がる大臀筋(お尻の筋肉)とハムストリング(太ももの裏側)は、何年も掛けて作り上げた武器の一つであり、その卓越性に驚かされます。
  コース中には、コーチ2名が決められたゾーンで待ち構え、ラップタイムを見せ、指示を出しながら、檄を飛ばすシーンが見受けられました。
  5000mの長い時間の中、選手は孤独や不安と闘っていると思います。
  コーチの存在は選手を前に押し出し、限界を超える手助けになり、好記録に繋がる一つになっているのではないかと思いました。コーチの姿はレース中に見えるかもしれませんので、応援と一緒にサポートの様子も見て下さい。

●2月13日

2月13日  ソチオリンピックを現地において、開幕前から約10日間レポートさせて頂きましたが、今回が最後となります。
  私にとっては、選手の結果だけでは無い、会場、コーチ、スタッフ、サポーター、ギャラリー、報道などたくさんの方々の動きに焦点を当てて見ることができた初めての大会になりました。
  また、31歳という若さでオリンピックの必要性を訴えた、オリンピックの父ピエール・ド・クーベルタンの世界観に、改めて魅了されました。
  今回のオリンピックでは、私は次の3つのことを得て、感じたように思います。
  1つ目は、ロシア国際オリンピック大学への訪問や試合観戦を通して、たくさんの出会いと発見から「勇気」を得ることができました。
  2つ目に、マルチサポート・ハウス、ギャラリー、コーチ、協賛企業など選手だけに限らず、オリンピックに関わる全ての人たちが参加者であることを感じ、一人の力が大きな力となり、そこには「不可能を可能」に変える力がありました。
  3つ目は、女子アイスホッケーで見た、他国を応援する姿や笑顔に「世界平和に貢献」する力があると感じました。
  オリンピックは、多くの可能性、生きる力や活かせることがありました。
  これがオリンピックやスポーツの醍醐味だと思います。ソチオリンピックの激闘はまだまだ続きます。
  私からのレポートは最後になりますが、引き続き「チームJAPAN」の一員として一緒に応援しましょう。
  写真は私の滞在中お世話をして下さった通訳さんです。
  オリンピックに「感謝」し、これからもスポーツの魅力を伝えていきます。

●最後に

  今回の日本スポーツ振興センター SPORTS JAPAN アンバサダーとしてソチに滞在し、オリンピックに携わるたくさんの人の努力や笑顔、楽しむ様子を随所に見ることができました。
  選手のパフォーマンスとスタッフのサポート、ギャラリーで埋め尽くされた会場には興奮と感動がありました。
  オリンピックは特別な場所だと思わずにはいられませんでした。しかしオリンピックに限らず、勝利や成功に向け努力する姿勢は、私達の日常にもあり活かせることでもあります。
  冬季オリンピックは韓国へと続き、2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。
  皆さんがより一層オリンピックに触れ、スポーツの力で元気になり、希望溢れる生活になると願っています。
  今回のレポートが、その架け橋になればとてもうれしく思います。
  私の現地からのレポートをご覧になり、「いいね!」をしていただいたみなさん、ありがとうございました。
  また、滞在中にお世話になったみなさんにも、改めて感謝を申し上げます。
  そしてメダルを獲得した選手のみなさん、おめでとうございます。日本選手団のみなさん、本当にありがとう!

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