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Web杜のたより 第37号(2014.10)

-転落・落下事故防止の取組み-
 本センターでは、災害共済給付業務を行っている中で重要案件について、災害発生状況や事故防止情報を収集するため実地調査を行っています。
 そこで今回は、一度おきてしまうと重大な災害につながる可能性がある転落事故について、実地調査を行いましたので、ご紹介します。
 後半では、災害共済給付によって得られたデータを分析して、統計データ資料も作成しましたので、階段での事故防止の参考にしてください。  

1 実地調査により得られた事故防止の取組み

調査事例 
【災害発生状況】小学校 3年生 男子 休憩時間中
  グラウンドに出るため階段を下りていた時に、途中から手すりに腹ばいになり滑っていたところ、バランスを崩して転落し床に前頭部をぶつけた。

【措置状況】
  うずくまっている被災児童を発見した他の児童が保健室の養護教諭を呼びに来た。教頭・担任・養護教諭が現場にかけつけ、被災児童が鼻血を出して倒れていたため、その場で止血処置を行った。保健室に運び受傷部分を確認し、児童に目まいや吐き気等がない旨を確認した。保護者に連絡して、病院を受診した。

【傷病名】 
 前頭骨骨折 

【経過】
 2ヶ月間の療養を経て、現在は元気に通常の学校生活を送っている。
災害発生後の改善点  
 事故後に児童たちに聞き取りをしたところ、過去に手すりで滑って遊んでいた児童がいたことが判明。職員会議を開催、手すりで児童たちが滑らないように改善することが必要であるという結論に至った。
 
災害発生から約2週間後、事故があった手すりは幅が広く、今回のように滑って遊ぶ危険性があるため、幅の広い手すりがある階段全てに、上部に細い手すりを設置し児童が滑り降りることができないように改善した。
 事故発生当時の階段の写真
階段に細い手すりを設置したので、以前のように腹ばいで滑って降りることができなくなった。

2 災害共済給付によって得られた統計データの分析

 災害共済給付オンライン請求システムにより、仙台事務所管内道県において、平成24年度に医療費の請求があった災害のうち、今回の調査事例である、
 『小学校』『階段』『骨折』をキーワードにして195事例を抽出してグラフを作成しました。
    学年別男女別件数 棒グラフ   
階段での転落事故による骨折は、男女とも高学年になるにつれ増えています。
発生状況割合 昼食時休憩時間中29% 授業終了後の特定時間中27% 休憩時間中26% 清掃時間中6% 始業前の特定時間中5% その他の教科3% 体育2%
休憩時間による事故が80%以上になっています。 
 傷病部位別割合 足71% 腕9% 手指8% 足指6% 顔、頭4% 臀部1% 旨1%
 足部の骨折が70%を超え、足指を含めると80%近くなります

災害発生事例

事 例1  小6年・男子  昼食時休憩時間中 左足拇趾末節骨折 
【災害発生状況】
 昼食終了後、3階教室から体育館に遊びに行こうと小走りに階段を降りていたところ、足がもつれ2階踊り場に、2~3段上から転げ落ちてしまった。そのとき、左拇趾を強くひねり末節骨折となった。
事 例2 小5年・女子  給食指導中  頭蓋骨骨折
【災害発生状況】
 給食後の歯みがきのため、2階の水飲み場に行こうと階段を下りていたとき、足を踏み外したために中段あたりから転落し、踊り場の床に後頭部を強打してしまった。
事 例2 小5年・女子 授業終了後の特定時間中 右橈骨・尺骨遠位端骨折 
【災害発生状況】
 放課後、帰ろうと2階から1階へ階段を降りる際、手すりにまたがり滑り降りようとしたところ、誤ってバランスを崩し、1階に落ちて右手を床に強打してしまった。
   

 

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