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名古屋☆通信 第107号(2016.03)

JSCのオンライン請求システムから取得できるデータの活用事例
          -静岡県立沼津城北高等学校-

 静岡県立沼津城北高等学校(以下「沼津城北高校」という。)では、生徒の健康保持と安全を図るために、当該学校長をはじめ学校医、学校歯科医、学校薬剤師及びPTA保健指導委員会委員長等で構成する静岡県立沼津城北高等学校 学校保健委員会(以下「学校保健委員会」という。)を設置しており、平成27年1月26日に「平成26年度 学校保健委員会」が開催されました。
 その学校保健委員会の資料の中で災害共済給付オンライン請求システム(以下「システム」という。)から取得できる統計情報(以下「クロス集計」という。)を活用されたとの情報を頂いたので、沼津城北高校養護教諭の鈴木早苗先生にその活用方法について取材しました。
 

学校保健委員会では、保護者の立場でもあるPTA保健指導委員会委員長及び副委員長が参加することから、日常的な話題をテーマにしたいと考え、「学校管理下におけるけがの実態について」と題し、生徒の怪我の現状や健康状態などを理解して頂き、生徒の健康保持及び学校生活の安全を図るために何が必要か等、活発な意見交換を行うことを目的としています。

 

今回、活用していただいた統計情報は、平成26年度の全国の高等学校における月別の災害発生件数及び負傷部位別件数をグラフ化し、沼津城北高校で独自に集計した統計情報と比較をすることにより、全国の高等学校と沼津城北高校との違いを確認できる資料として掲載されました。

<学校保健委員会資料抜粋>
   左記の資料「月別・部位別統計(高等学校)」のグラフは、システムから取得したデータを元に作成された平成26年度の全国の高等学校における月別の災害発生件数(※図1)及び負傷部位別件数(※図2)の棒グラフとなります。
 
その加工は、システムのクロス集計機能からCSV形式で月別及び部位別のデータを取得し、エクセルの「グラフ作成機能」で作成されたものになります。
 

 また、下記の資料「部位別」は、平成26年度に沼津城北高校で発生した災害の負傷部位を独自に集計し作成したグラフとなりますが、システムから出力した全国の高等学校における「負傷部位別」と比較することにより、全国の高等学校と沼津城北高校の違いを確認することができます。

      
  具体には、沼津城北高校において、上肢部に区分される「手指」の負傷が多く、これは、全国の傾向と同じです。しかし、下肢部については、全国の高等学校では「足関節」の負傷が最も多いのに対し、沼津城北高校では「膝部」の負傷が多いことが確認できます。
 
このように、システムから抽出した統計データと学校独自で集計した統計データを比較することにより、委員である学校の教員、医師及びPTA等において沼津城北高校の傾向を認識し、情報を共有することができ、結果、学校保健委員会では生徒の安全管理について活発な意見を交わすことが出来たようです。
 

システムのデータを活用していただいた鈴木先生の感想です。

・全国の高等学校との比較が出来たことによって、沼津城北高校の傾向を確認することができ、新たな発見があった。この事により、学校保健委員会において、多くの意見交換ができたことも有意義だった。

・システムのクロス集計については、組み合せパターンも多く、統計情報の見せ方などアイデア一つで我々が気づいていない新たな発見があると思うので、資料を作成する際にはまた利用したい。

・自分自身、アイデアの引出しを増やすことも大事。

取材に協力していただいた沼津城北高校の校長をはじめ、先生方には、厚く御礼申し上げます。
 
 ~取材を終えて~
​  取材の中で、鈴木先生は「資料は、内容に興味をもってもらわないと意図するところが伝わりません。マンネリ化はなるべく避けたいです。そのためには自分自身のアイデアを増やすことが大事です。でも、これがなかなか難しいところなのです。」と思慮深いお言葉をいただきました。
 取材後、鈴木先生のアイデアの引出しを増やすきっかけがないかと思い、JSCで沼津城北高校の負傷部位別のグラフにあった顔面、眼、歯牙、口唇を「顔部」として集計するなど、細かく分かれていた負傷部位を頭部、顔面部、体幹部、上肢部、下肢部及びその他(内科)の単位でグラフ化し、それを全国の高等学校の負傷部位別の件数と同じ単位で集計及び対比してみました。
 
結果、沼津城北高校は全国の高等学校に比べ、顔面部の怪我が多い傾向が確認でき、その統計情報を鈴木先生に提供してみました。鈴木先生からは、「さらに、負傷部位別を運動種別で集計してみると違った傾向が出るかもしれません。今後の参考にやってみたいと思います。」とご意見をいただく事ができました。
 改めて、統計情報の活用方法はアイデアが大切であることを教えられた取材となりました。

 

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