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名古屋☆通信 第97号(2013.12)

伝えようみんなの笑顔(熱中症対策)

~名古屋市白金保育園~

 今回は、名古屋市白金保育園を訪れ、小さな子どもたちの熱中症対策についてお話を伺いました。   

園庭にそびえ立つシンボルツリー「楠の木」の向こうから、元気な子どもたちの声が響いてきます。園児総数121人、うち乳児51人、幼児70人、正規職員数20人の白金保育園は、昭和23年の認可設立から今年で66年目を迎えられ、現在では地域の「子育て家庭」を支援し、交流の場を提供する「地域子育て支援センター」としての役割も担っています。
さて、今回の取材テーマである「熱中症」は、周りの大人の正しい知識と適切な観察力によって未然に防ぐことが可能であり、白金保育園でも保健師が中心となって、熱中症に関する職員間での情報共有、園医との情報交換、保護者への情報提供を行うほか、こまめな水分補給、服装、食事に至るまで、家庭と園が一体となって、日々子どもたちの健康管理に取り組んでいます。

 そんな保育の現場から「Ⅰ.園庭の暑さ対策」と「Ⅱ.室内環境作り(整備)」についてご紹介します。

Ⅰ.園庭の暑さ対策
「外遊び」が大好きな子どもたち。戸外では「直射日光」を防ぐなど、熱中症の予防に取り組んでいます。  

◆照りつける太陽から子どもたちを守る遮光ネット!   

暑い夏、楠の木とその周りの樹木がつくりだす木陰が、子どもたちの絶好の遊び場となっている白金保育園ですが、5月から10月にかけて、園庭の中央にはさらに巨大な日陰が現れます。「遮光ネット」が作りだす人工オアシスです。夏の日も、子どもたちは大きな日陰で外遊びを楽しんでいます。   

         <遮光ネット配置図> 
 園庭に設置された遮光ネット  遮光ネット配置図

                                                                                   

 ◆「水まき大作戦」でクールダウン!      

暑さ対策に欠かせない「園庭の水まき」ですが、炎天下、5分もすれば砂漠状態。どうしても夏場の水需要は増えてしまいます。他県に水源を有する名古屋市。過去に節水をよぎなくされたこともあるという白金保育園では、節水と園庭のクールダウンを兼ねた水遊び、「水まき大作戦」に取り組んできました。一人ひとりがペットボトルを手に、みんなでプールの水を園庭にまいて温度を下げる効果を図ります。子どもたちも楽しみながら、暑さ対策や夏の快適な過ごし方を経験しています。
◆日よけつき帽子でしっかりガード!

 「僕は消防士さん!」そう言って子どもたちが喜んで被っているという「日よけつき帽子」は、太陽の強い日差しから子どもの肌をしっかりガードする、戸外遊びには欠かせない必須アイテムです。               


 

日よけつき帽子を被っている園児たち

 Ⅱ 室内環境作り(整備)
 
 高温・多湿な環境を改善し、熱中症の予防に効果的な室内環境を整える取り組みです。体温調節機能が未熟で、体内に熱がこもりやすい子どもたちにとっては、エアコンの効いた室内や風通しのよい日陰でゆっくり体を休めることも大切です。

◆室内の温度管理

 白金保育園では、全室にエアコンが完備され、その設定温度は27~28度とされていますが、温度計、湿度計で測定し、室内の気温が28度を超えないよう、設定温度を調節しながら管理します。また、出入りの際子どもたちの体に負担を与えてしまう「外気との温度差」にも十分気をつけています。

◆扇風機の併用
 
 
エアコンの気流が直接子どもに当たらないよう、気流の出口は上向きにし、さらに、扇風機を併用することで冷気を効率よく循環します。

◆窓際の太陽熱を防ぐ 

 ここでも遮光ネットが大活躍!気温・気流だけでなく、直射日光やテラスからの照り返しを防ぐことも、快適な室内環境づくりには効果的です。遮光ネットをテラスに設置することで、外気熱や室内への光の侵入が緩和され、エアコン効果も上がります。遮光ネットに水をかければ、より涼しさが感じられます。

テラスに設置された遮光ネット
 ~取材を終えて~
 「どの園でも、名古屋市の公立保育所であれば取り入れている手法、標準的な取り組みで…」そんな控えめな前置きを口にされた先生方ですが、豊富な経験の中で培われた知識と素晴らしいひらめき、そして子どもたちへの思いあふれる取り組みを取材させていただくことができました。 楠の木の見守る中、今年も夏の暑さを無事に乗り切った子どもたちは、また一回り大きく成長したことでしょう。   


 

 平成24年度 学校の管理下における熱中症の災害事例 

事例1  幼 6歳 男  保育中  医療費
保育中、外遊びの途中で本人が体調不良を訴える。顔面蒼白で立っていることができず、くずれ落ちるように倒れる為、直ちに安静にし水分補給の処置を行った。同時に救急車を呼び保護者に連絡する。
 
事例2 保 3歳 男  保育中  医療費
午前中に運動会の練習を園庭で行った。給食をいつもと同じ様に食べ、午睡をしたが、午睡後に発熱し、検温すると41℃あった。

 

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