いまや日本全国各地に広がっている防犯標語「いかのおすし」!
そのルーツを探るため、「いかのおすし」を考案したとされる警視庁にお話を伺いました。
(「いかのおすし」とは「いかない、のらない、おおきなこえをだす、すぐにげる、しらせる」のかしら文字をとった防犯標語です。) |
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「いかのおすし」のはじまりについて教えてください |
学校における不審者侵入による痛ましい事件をきっかけに、平成16年度にセーフティー教室を開催する際、「こどもたちの心に残るインパクトのある防犯標語」として、警視庁少年育成課と東京都教育庁指導企画課が考えだしました。 |
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どのように「いかのおすし」を周知されましたか |
東京都教育委員会が、こどもたちを犯罪の被害者や加害者にしないために開催しているセーフティー教室の中で活用しています。セーフティー教室は、平成15年に新宿区の小学校でモデル事業として実施し、現在では、公立の小、中、高、特別支援学校における非行・犯罪被害防止教育の一環として実施されています。
それらの活動が新聞などで紹介され、「いかのおすし」も話題になり、日本各地で取り入れられたようです。最近では、学校のポスター、本、CDなどで活用されているようです。 |
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現在行われている防犯教育の活動内容について教えてください |
セーフティー教室に警察職員等を講師として派遣し、連れ去り、声かけ等の犯罪を想定した参加・体験・実践型の研修などを実施しています。 |
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児童生徒等に効果的な方法とは |
言葉と絵を組み合わせる、同じことを繰り返して覚える、体験しながら覚えるロールプレイ(こどもたちの中から代表者を出してもらい、「この場面ではどうする?」「助けてと大きな声をだす」など自分のおともだちが実演することで、見ているこどもたちの興味の持ち方、参加姿勢が違ってきます。)を取り入れながら実施しています。
低学年には、さらに簡単にした3つのやくそく「いかない・にげる・こえをだす」にしぼって実施するという方法も取っています。
その他に腹話術や人形劇など、こどもたちが集中力を持って最後まで参加できるように工夫をしています。 |
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え~どうなってるの~? |
「いかのおすし」をおぼえよう! |
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防犯教育はなぜ大切なのでしょうか |
高校生より中学生、中学生より小学生、小学校6年生より3年生、小学校3年生より入学時というように、できるだけ早い段階から「自分の身は自分で守る」力を身に付けていくことが大切だと考えています。
大人たちがいくら守ろうとしても、生活の中でいつひとりになるかわからないため、自分の身は自分で守ることが必要になるからです。 |
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まずは興味を持ってもらう。そして、いかにひとつひとつの約束事をいざという場面で発揮させるか。
考え抜かれた結果が、防犯標語「いかのおすし」でした。
インパクトがあり、日本の伝統「おすし」を題材としたことも、どんな世代にも愛着があり、覚えやすく、効果のある防犯標語として、日本全国に広がった要因だと感じました。 |
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