第1回 |
スポーツとの出会いは人それぞれ |
2005年5月30日 |
笠原 一也
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かさはらかずや
1938年 埼玉県生まれ
国立スポーツ科学センター長
和歌山県保健体育課長,文部省競技スポーツ課長,JOC事務局長、東京女子体育大学教授など歴任し現職.
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浅見センター長の「ツルのひとこと」のあとを受けて、コラムを引き受けることになってしまった。
頭の様子は浅見センター長と変わらないので、引き続き同じテーマでもと思ってみたがあまりにも能がないように思えるので、「スポーツと二人三脚」というテーマでこのコラムを担当してみたいと思っている。
本当は「スポーツに恋をして」としたかったが、笑われそうな気もするので、控えめに「スポーツと二人三脚」とさせていただいた。
なぜそのテーマにしたかというと、私が今日あるのはスポーツのお陰であり、そのきっかけをつくったのが「水泳」であることは、自己紹介の折々、色々なところで既に述べてきている。
話は高校入学時にさかのぼるが、同級生に原君という文武両道の秀才がいて、「運動部に入らないと上級生ににらまれるぞ」といわれ、私は当時運動部に入って いなかったので大いに慌てた。そこで「水泳部なら夏しか練習しないだろうから水泳部がいいかな」と、その秀才の兄が水泳部の3年生だったこともあって水泳 部に強制的に入部させられた。
当時温水プールがないので冬は体トレの練習で3年間。レベルは県入賞ぐらいだが、体は身長も胸囲も20cm以上伸びて、入学時は前列だったのが卒業時には 後ろの方になり、スポーツマンらしい体格になったことがキッッカケで体育教師の道へ。以来、略歴にもあるように、体育・スポーツにかかわる道一筋を歩むこ ととなり、今日に至っている。
過日、50年ぶりその秀才に会う機会があったので、キッカケを作ってくれたお礼を言ったら本人はあまり覚えていないようでだった。でも私にとっては大変な恩人なのである。
人との出会いもそうだが、スポーツとの出会いも人それぞれであり、そのことがその人の人生に良くも悪くも影響している。
私の場合は、スポーツが本当に良い影響を与えてくれている。
そこで、ここに感謝の気持ちをこめて、スポーツ諸々のことを「スポーツと二人三脚」の中で紹介していくことができればと思っている。
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