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Web杜のたより 第31号(2014.3)

冬の避難訓練
-青森市立新城中央小学校-
    東北・北海道は冬の寒さが厳しく、地域によっては大雪や猛吹雪になる地域もあります。しかし、災害はいつどこで起こるか分かりません。東日本大震災発生時も雪が降っていた地域がありました。仙台事務所では、冬に避難訓練を実施することの重要性と大変さがわかる記事を掲載したいと考えていました。そこで、阪神・淡路大震災の発生日に合わせて、1月17日に火災避難訓練を実施すると聞いた青森市立新城中央小学校に伺い、冬の事故防止の取り組みを工藤典子校長と品田浩教頭に取材しましたので皆さんに紹介させていただきます。 

青森市立新城中央小学校正面玄関前避難場所

                      『青森市立新城中央小学校』 2階正面(写真上)はお城の天守のような造りに
                    なっており、災害時に2階から外の避難状況の確認ができます。 

Q:冬に避難訓練をするねらいは

A:冬の期間は火災が起きやすく、外の状況は雪が積もる前とは違い、避難経路も歩きにくくなる上、避難場所も制限されてしま
  います。そこで、避難経路と避難場所の確認や転倒しないように安全な雪上歩行をできるようにするため、毎年実施しておりま
 す。避難時の約束事として『おはしも』を守るように普段から指導しています。
                                  『おはしも』の約束

     お …… おさない

     は …… はしらない

     し …… しゃべらない(私語禁止)

     も …… もどらない
 
 机の下に避難する児童イラスト
Q:冬の避難訓練で工夫していることはありますか
A: 猛吹雪のときには、外に避難させてしまうと転倒する危険性や風邪を引いてしまう恐れもあるので、その際は、避難口を確認
  させて、体育館に集合させるようにしています。今回は違いますが、休み時間に災害が起き先生たちの目の届かない場合を
  想定した訓練もしています。本当の災害時とは違いますが、上履きで避難すると滑って転倒してしまう危険や外は寒いの
  で、今回は長靴と防寒着を着て避難するようにしました。東日本大震災の際は、体育館に避難させましたが、他校では、外に
  避難させたがとても寒い思いをしたという話も聞いております。低学年の児童は、防寒着を着るのにどうしても時間がかかっ
  てしまいます。いざという時に素早く防寒着を着て、避難する練習にもなると考えて行なっています。

雪の上で滑らないよう長靴で避難している様子

                                   外への避難のため、滑らないように長靴での避難となりました。 
 Q:冬の避難訓練で大変なことはありますか
 A:冬の場合、非常口や避難経路の確保が大変であり、1階の教室から非常口に出られるスペースを確保するために、
    毎日雪かきをしております。私たち職員だけでは、とてもできないので、PTAの方々にも協力していただいています。
  降雪により全員が集合できる場所が正面玄関前しかありません。そこで、限られたスペースを上手に利用するため、
   この避難場所(写真下)では、学年ごとの集合位置がわかるように掲示をしています。青森市の冬は雪との戦いであり、
   冬に避難をするというのは、本当に大変です。

学年が記載された看板の木

                                  学年ごとに集まれるように学年が記載された看板が木に掲示されています。 

1階教室からの避難経路

                                1階教室からの避難経路    除雪をしていない場所は雪が1m以上積もっています。
                              
            避難訓練開始のベルが鳴りました! 

低学年の児童たちがまとまって避難している様子

                                  低学年の児童たちがクラスごとにまとまって避難しています。
                                  みんな慌てず落ち着いて、真剣に避難しています。

正面玄関前に無事に避難できた様子

            正面玄関前に全校児童が学年ごとにまとまって避難することができました。 
Q:どんな子どもたちになってもらいたいですか 
A:避難訓練は地震・火災・不審者侵入などを想定して、子どもたちに指導をしていますが、それぞれの場合によって避難の仕方
  が違うので、子どもたちが自己判断で避難できるようになってもらいたいです。先生がいないときに火事に遭遇する場合も
  ありますので、そのとき「火元から離れて避難するんだよ。」と指導しています。いざというときに子どもたちが、「自分の
  命は自分で守るんだ!」と考えることがとても大事であり、それを念頭に訓練を実施しています。
取材を終えて
       当日は、小雪の降る日でしたが、無事に外での避難訓練を終えることができました。みんな先生の指示に従い、静かに
  素早く避難していました。普段からの訓練が大事であり、『災害時にあわてずに自分の判断で安全に避難できる子ども
  たちになってもらいたい』という学校の訓練に対する真摯な姿勢が重要であることを再認識しました。
2005~2012年度に災害共済給付を行った青森県内の避難訓練中における災害(医療費)

 2005~2012年度青森県内避難訓練における医療費給付事例一覧
  黄色の番号の災害発生状況(抜粋)
  事例6
  休憩時間中に設定した避難訓練で、3階から2階に向かい階段を移動中に転倒し、左膝を踊場の床に強打した。

  事例11 
  避難訓練で、校庭に避難したところ、風が強く、飛んできた異物が目に入ってしまった。

  事例18
  避難訓練で、救助袋から脱出する訓練を行っている時、4階から救助袋で落下した際、左足首をひねって着地
  した。

 

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