博物館ニュース 第35号

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常設展示に東京マラソン・東京オリンピック関係資料を追加!

 このたび、常設展示に、東京マラソン及び東京オリンピック(1964年)の資料を加えることとなりました。

 みなさんのご記憶にも新しいと思われますが、東京マラソンは、ニューヨーク、ロンドンなど世界の 大規模市民マラソンに匹敵する大会を目指して誕生し、2007年2月18日、 第1回となる東京マラソン2007が開催されました。
トップランナーだけでなく、マラソンを愛するたくさんの人々も参加し、 参加ランナー数は実に3万人以上でした。

 この大会には、マラソンの往年のオリンピックメダリストお二人も参加しました。
一人は、東京・メキシコ(1968)・ミュンヘン(1972)の3大会に出場し、 メキシコ大会では高地という苛酷な環境の中で銀メダルに 輝いた君原健二さん、もう一人はバルセロナ大会(1992)で日本の女子陸上競技 64年ぶりのメダリスト(銀)となり、続くアトランタ大会(1996)でも銅メ ダルを獲得した有森裕子さんです。

 出場した大会で一度も棄権したことがない君原さんは、今回も男子10キロの部を完走し、 この大会が引退レースとなる有森さんは、途中で 転倒・負傷するというアクシデントに見舞われましたが、5位で女子フルマラソンの部 の完走をはたしました。

 展示資料は、このお二人からご寄贈いただいたもので、君原さんのサイン入りゼッケンと サイン入りシューズ、有森さんのサイン入りゼッケンの3点です。

 ゼッケンは、本来、ウェアの前後に2枚つけられていますが、ここに掲載した有森さんの 写真ではウェアの前にゼッケンがありません。なぜなら、転倒の際に破れてしまったからです。 そのため、ご寄贈いただいたゼッケンはウェアの後ろにつけられたゼッケンです。

君原健二さん(メキシコオリンピック表彰式)写真提供:(株)フォート・キシモト
君原健二さん
(メキシコオリンピック表彰式)
写真提供:(株)フォート・キシモト
有森裕子さん(東京マラソン2007)写真提供:(株)フォート・キシモト
有森裕子さん
(東京マラソン2007)
写真提供:(株)フォート・キシモト

東京マラソン展示資料
東京マラソン展示資料

 東京オリンピックの資料は、同大会でボートの日本代表選手だった 故・塚本公樹(こうじゅ)さんのご遺品から、ご遺族のご厚意により、 当館に寄贈されたものです。

 塚本さんは早稲田大学在学時に、 ボート・かじ無しフォアの日本代表選手として東京オリンピックに出場しました(12位)。
その後は29歳の若さで母校早大のボート部監督に就任、また、ビジネスマンとしても精力的に活躍さ れましたが、2004年に62歳の若さでなくなりました。

 多くの貴重な資料をご寄贈いただきましたが、その中から塚本さんの選手身分証と直筆サイン入り色紙 の2点を展示させていただきました。

 選手身分証には、学生服姿の写真が貼られており、色紙にはサインと、ボート(かじ無しフォア)のほほえましい直 筆イラストが描かれています。

塚本公樹さんサイン入り色紙
塚本公樹さんサイン入り色紙
塚本公樹さん選手身分証
塚本公樹さん選手身分証

 君原さんと有森さんの資料は戦後のスポーツコーナーに、塚本さんの資料は戦後のオリンピックコーナー (色紙)と日本で開催されたオリンピックコーナー(選手身分証)にそれぞれ展示していますので、ご来館の折は ぜひご覧いただければ幸いに思います。

 

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