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国立霞ヶ丘競技場陸上競技場施設整備工事

  国立霞ヶ丘競技場
陸上競技場
施設整備工事

庇内にブレースを設置
転倒防止バットレスを設置
大谷石をボルト等で固定

 国立霞ヶ丘競技場陸上競技場では、利用していただく主催者や競技者、観客等に快適かつ安全に施設を提供するため、平成22年度は、施設のスタンドの改修、安全対策を中心とした工事を実施しましたので、その概要をお知らせします。

 

■一部改修及び安全対策 その他工事

 陸上競技場は築50年経過し、老朽化が進み、施設保全の観点から改修を実施しなければならない状況にあります。特に今回は、現行の建築基準法の基準を満たすため、構造体の耐久性に配慮し、利用者の安全性を向上させる応急的な補強工事を実施しました。

【主な内容】

①メインスタンドキャノピー大庇おおひさし:柱を太くするとともに、庇内や柱間に対角線上にブレース(鉄筋や鉄骨の筋交い)を設置。

②大型映像装置:転倒を防止するために後方にバットレスを設置。

③各所石積みブロック壁・大谷石:鉄板やボルト等で固定

 

 また、耐震補強の一環としてバックスタンド回廊の天井部分の改修を行い、併せて水銀灯の付替え(数量増加)を行いました。当該スペースは、行事開催時には観客の移動に使われるほか、グッズ売店や出展ブースが設けられることも多いことから、来場者のスタジアムへの印象にも大きく影響を与えかねません。照度が低く、暗いイメージを持たれることのあったこのスペースも、今回の工事で明るく生まれ変わりました。

 

■スタンド座席及び 防水改修工事

 スタンド座席の改修については、平成16年度からの5か年計画で実施してきたところですが、諸般の事情で未改修であったバックスタンド上段やゴール裏(南側)スタンドについて、既存防水層や段部を撤去し、消防法等現行法規に合った通路幅や階段幅に改修して、新しい座席に更新しました。

 今回の改修で、特にバックスタンド上段では、蹴上高等を調整したことにより、階段の上り下りがしやすくなりました。併せて、当該箇所の蹴上部分を橙色で明るく塗装したことにより、スタジアム全体の印象も明るく映るのではないでしょうか。

 なお、本工事により、スタンド座席は3千885席増加し(バックスタンド上段:4千922席増加、ゴール裏(南側):1千37席減少)、収容可能人数はこれまでの5万339人から5万4千224人に増加しました。

 大幅に増加したバックスタンド上段では、増加した観客数に対応するための飲食売店が既存のままでは不足する事が懸念されましたが、仮設臨時売店等を増設することにより対応することとしています。

 

 これらの工事は、トレーニングセンターや室内水泳場・体育館の営業を行いながら実施することを施工条件としたため、現場では、施設利用者への工事情報の提供をしっかり行うとともに、施工者がつつがなく工事完成できるよう協力体制を心掛けてきました。

 現在は、昇降機設備改修工事を進めており、昭和39年に設置し、機器が老朽化しているエレベーターを、安全性や機能性、省エネルギー化に配慮したものに更新します。

 また、監視カメラ等設備の増設や新設を行い、安全面の確保や警備面での強化を図っているところです。

 

 また、国立競技場では、スポーツ施設管理運営に関する調査研究委員会を立ち上げ、利用者(主催者)のニーズにあった施設とすべく、調査研究を進めています。今後も、利用者のニーズの把握に努め、ニーズに即した運営を可能とする機能的なスタジアムを目指し、また、来場者にとって居心地の良いスタジアムを目指してまいりたいと思います。

明るくなったバックスタンド回廊
橙色に塗装したバックスタンド上段

 

 

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