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国立代々木競技場の第二体育館利用について~バスケットボール競技~

  国立代々木競技場の第二体育館利用について
~バスケットボール競技~
バスケットボール競技(第二体育館)

 国立代々木競技場第二体育館は、1964年東京オリンピックのバスケットボール会場として建設されました。当初はバスケットボール専用体育館として使われてきましたが、近年では、卓球、バドミントン、レスリング、体操、新体操、空手など様々なスポーツに加え、ファッションショーやコンサートなどスポーツ以外の文化的行事にもご利用いただいています。このように多くの行事に利用されている第二体育館ですが、今回は年間の使用日数が100日を超えるバスケットボール競技の「JBL 2010-2011」、「第12回Wリーグ」、「bjリーグ2010-2011」など主要リーグのシーズンが3~5月に終了することから、1年を振り返る意味を込めて、バスケットボールの試合を開催するまで私たち職員がどのような仕事をしているのかについて、利用開始から終了に至るまでの流れを紹介します。




■大会前■

「打合せ」
~主催者と必要事項を確認~

 第二体育館をご利用いただくにあたって、約1ヶ月前までに、主催者と打合せを行います。設営から終了後の撤去までのスケジュール、演出内容、フロアや諸室の使用方法等を主に確認し、主催者側からの要望や質問にお応えするとともに、施設側からの注意点や依頼事項を伝えます。その後、消防署への届出が必要な書類等を作成し、提出してもらいます。

■大会当日 (試合開始が夜の場合)■

「主催者来場前」
~機器の設置と動作確認~

 フロアにバスケットゴールを設置し、ネットの点検、リングの高さの計測と調整を行います。そして、オフィシャルズテーブル(審判を補佐し、試合を管理している人たちが得点やファウル数などを入力する操作卓)を設置し、操作卓と連動している電光掲示板への表示、24秒計の作動などに問題がないかを確認します。また、館内一周を見回り、電気の不点灯箇所、施設や備品の設置状況を確認します。

「設営時」
~安全、適正な施設利用への協力を依頼~

備品搬入時のフロア養生
紐で結びつけた壁面装飾

 はじめに、備品の設置時や搬入時に扉、フロア、ロビーを養生シートで保護してもらいます。例えば、フロア上のコートラインの外側に選手ベンチや観客席、広告看板などが設置される時には、フロアの設置面に対して、また、コートサイドにリーグ独自の椅子を大きなカートで搬入するような時には、搬入経路にあたる扉が狭いので扉や壁面に対して、養生を実施していただきます。

 また、体育館の壁、扉、手すりなどの多くは木目調になっており、座席案内や禁止行為を示すサインの貼出掲示には、取り外す際に木目が剥がれないよう粘着テープの代わりに紐で結び付けるなどの対応をお願いしています。

 既存の設備以外に照明や音響を持ち込んで設置する場合には、事前に主催者から設置図面を提出してもらいますが、その図面どおりに設置や配線がなされているか、場所によって配線が観客導線を跨いでいる場合は、ケーブルカバー等で養生が施されているかを確認します。

 館外の敷地には選手用大型バスや関係者車両などの乗り入れがありますが、第二体育館の駐車台数には限りがあるため、主催者に関係車両リストの事前提出と当日の車両の管理をお願いしています。

 

 以上のように、観客の皆様の安全を確保し、また、施設を傷つけないように必要な養生を行うなど、試合の内容に応じた対応を主催者と確認しながら実施しています。大会運営をスムーズに行うための大変重要な準備と言えます。

「試合開催」
~お客様の安全確保の見守り~

 開場前には、正面入口のお客様の待機列や待機人数、場内の準備状況などを把握し、開場時間に変更がないかを確認します。その他、重要な確認事項として消防法に関するものがあります。通路に物が置かれることなく、避難導線が十分に確保されているか、消火活動の妨げにならないように、消火栓や防火扉付近に物が置かれていないか、避難誘導灯が常時目立つように、装飾品により覆われていないかなどを確認します。

 また、広告の掲出、記念品売店の設置、備品や諸室の使用などの状況も利用料金算定に関わることなので、主催者と打合せした内容と違いがないかを確認します。

照明の設置と配線
注意事項「消火栓付近には物を置かないこと」

 そして、開場時間を迎えると、お客様が入場口からどっと席へと急ぐことのないよう安全な誘導がなされているか、多くの入場者数が予想される試合については、試合終了後まで、収容可能な定員数を守って入場規制が行われているかなどを確認します。また、ハーフタイム時にはトイレや記念品売店の混雑状況、フロア上で実施される演出内容を確認し、試合終了後は退館導線の混雑状況を見ます。全体をとおして、正面入口や関係者入口、搬入車両入口などが開錠されている場合は、付近にスタッフが立ち、案内や警備としての役割を果たしているかを見ます。

 その他、気付いたことは日誌や写真に残して今後の反省点などに生かします。

「撤去時」
~原状復帰を確認~

 設営時同様、まず養生を実施した上での撤去作業をお願いしています。そして、基本的には、設営時に着目した箇所に変化がないかを確認し、破損や傷が生じていた場合や使用された備品等が元の位置に戻されていない場合等には、原状復帰をお願いしています。また、関係者のゴミはお持帰りいただくようお願いしていますので、処分状況を見回ります。利用終了後は、気付いた点や注意点等を次回のご利用時までに改善していただくよう主催者にお伝えします。

 

 

 以上のような一連の流れで、バスケットボールの試合が行われています。年間を通じて、主催者及び関係者の方々の多くのご理解とご協力のもとに、安全に、適切に運営できていることに日々感謝しながら、第二体育館がバスケットボールをはじめ、その他多くのスポーツや文化的行事にますます愛され続ける会場でいられるよう、今後も大切に管理していきたいと思います。

  「新コート」―ルール変更に対応したコートデザイン―
   第二体育館のバスケットボールのコートラインは、コートデザインの大幅変更を伴うFIBA(国際バスケットボール連盟)の“Official Basketball Rules 2010”の改正を受け、JBLやWJBLが採用する2010-2011シーズンに間に合うよう2010年8月にコートデザインを新しくしました。しかし、このルール変更については、日本では2013年3月31日までに行うことという猶予期間が設けられており、実業団バスケや大学バスケ等ではまだ採用されていないため、ラインテープを用いて旧コートの引き直しが行われています(2011年3月17日現在)。その際に使用されるラインテープは、事前にフロアでテストを行い、塗装が剥げないことを確認し、使用を許可しています。

 

 

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