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国立代々木競技場 第二体育館内部及び外構改修その他工事が完了

敷地内の門扉や石畳通路を一新、太陽光パネルや会議室も新設

前9月号及び11月号に引き続き国立代々木競技場の施設整備工事実施内容について紹介します。
今月号に掲載する工事概要は次のとおりです。

工事概要

外構工事

  1. 外柵・門扉改修工事
  2. 敷石平滑化改修工事
  3. プロムナード屋上・連絡棟屋上防水工事
  4. 事務所東入口前スロープ床タイル更新工事
  5. その他工事

附属棟内装改修工事

  1. 旧食堂改修工事(会議室新設)

電気設備工事

  1. 太陽光発電設備新設
  2. 屋外灯設備更新

外構工事

原宿門(奥は第一体育館)
原宿門(奥は第一体育館)

1.外柵・門扉改修工事

 敷地外周に設置している既存の外柵及び敷地内入場時の門扉は、経年劣化により塗膜等の腐食が著しく、改修を行うと共に基礎部分の耐震化を図りました。

 JR 原宿駅から最も近い原宿門は、イベント時の来場者主要門であり、今工事で5本の門柱を設置することにより、門扉も最大で4箇所が開放できるようになり、観客の皆様の安全面にも配慮された門となっています。

 また、岸記念体育会館の向かいにある渋谷門は、開口部を拡張し、スムーズな入退場が可能となりました。その他、有料駐車場前の南門、NHK ホールにほど近い西門、イベント時の搬入口である北門、オリンピックプラザイベント時に使用される北入場門等の門扉も改修しています。

2.敷石平滑化改修工事

歩きやすくなった石畳と平板石の通路
歩きやすくなった石畳と平板石の通路

 敷地内の通路に敷設されている敷石は、風情のある石畳の通路です。この石は、東京オリンピック開催に向けて建設された代々木競技場全体のデザインの一部であり、当時、都電に敷設されていた石を再利用したものです。

 そんな石畳の通路は、代々木競技場利用者や一般の方々が行き交う憩いの通路となっています。

 しかし、一方では石畳が凸凹して歩きにくいという状況があり、今工事で、石表面の高低差を軽減させるため、高い箇所を削り、更に、50㎜程あった目地幅も25~30㎜程度に詰めたことで歩きやすい通路になりました。

 また、石畳通路側面には、車椅子の方や幼児・高齢者の方が歩行しやすいよう平板石を新設(バリアフリー化)し、風情を残しつつ、歩行にも配慮した石畳通路に生れ変わりました。

3.プロムナード屋上・連絡棟屋上防水工事

 室内水泳場からレストランまでの間の附属棟・連絡棟屋上の防水工事及び室内水泳場天井張替・設備の改修を行いました。

 また、室内水泳場シャワー設備も老朽化が著しく、安定的に水温を維持することが難しい状況でしたが、設備の改修により安定した水温での提供が可能になりました。

 併せて、水泳場に入る動線上通路のタイルが滑り易く危険な箇所もあったため、滑り止め補修を施し、利用者への安全面等に配慮した改善を図りました。

 このほか、代々木事業課事務所前、備品倉庫、会議室・職員更衣室等の壁面及び渋谷方面に向かうプロムナードの擁壁も老朽化による経年劣化が著しく、ひび割れ箇所も発生していたことから、耐震補強を行っています。

4.事務所東入口前スロープ床イタル更新工事

 警備室前に位置する石畳通路は、石の厚み分程度の段差がありました。

 この通路は、2010 年3月に完成した 1・2 号エレベーターを乗り継ぐ間の通路となっていることから、今工事では、通路の段差を解消するために、滑り止め仕様の平板タイル形を使用し、なだらかなスロープとすることで、車椅子の方等の通行が容易になり、安全性も向上しま した。

5.その他工事

 その他、施設の維持管理のために次の工事を行っています。

  1. オリンピックプラザ給水管改修工事
  2. コンクリートコーン部チェーン改修工事
  3. 排水溝及び外構マンホールタラップ改修工事

附属棟内装改修工事

1.旧食堂改修工事(会議室新設)

新設された会議室
新設された会議室

 旧食堂は、営業終了後のスペースを有効活用するため、内装を改修し、会議室を4室新設しました。

 映像設備も設置し、様々なニーズに対応できる会議室となっており、今後はスポーツ競技大会やイベントでの諸室として、また各種研修での利用も期待しています。

電気設備工事

1.太陽光発電設備新設

 これまで代々木競技場には太陽光発電設備はありませんでしたが、省エネや環境への配慮を求められる昨今の状況を踏まえ、新たに太陽光発電設備を新設しました。敷地内の空きスペースへの設置であり、環境に優しい施設整備の第1歩として意義のあるものと考えています。

太陽光発電設備(太陽光パネル)
太陽光発電設備(太陽光パネル)

2.屋外灯設備更新

 敷地内の屋外灯は、代々木競技場完成後、一度も改修されておらず老朽化し、照度も十分ではなくなっていました。

 そのため、敷地内48か所の屋外灯を省エネで寿命も長いLED照明に変え、十分な照度を確保するとともに、環境に配慮した設備として整備しました。

 屋外灯は、夜間における利用者の皆様の安心・安全にとって重要な設備でもあり、これからもその整備に努めてまいります。

 以上のような一連の改修工事により、代々木競技場の持つデザイン性を維持しつつ、お客様が安全・快適に利用いただける環境を整えることができ、前号(11月号)でご紹介した第二体育館のリニューアル工事とともに、「第二体育館内部及び外構改修その他工事」(工期:2010年3月15日~10月29日)が無事に終了しました。

 今後も必要な施設整備を実施しながら、適切な管理・運営に努めてまいりますので、引き続き、皆様のご協力をよろしくお願いします。

 

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