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イギリスの大型スタジアムで、スタジアムツアーに参加してきました。


  「近代サッカーの母国」であるイギリスには、世界的にも有名な、充実した設備を誇るスタジアムがあります。今回はその中で、ロンドンにある、「ウェンブリー・スタジアム」と「エミレーツ・スタジアム」のスタジアムツアーに参加してきました。両スタジアムとも、最近新築・改築された施設ですが、それまで積み上げられた旧スタジアムの伝統やクラブの人気を最大限に活かしながら、現代的なビジネスニーズに対応した施設となっていました。

「聖地」としての伝統を大切にしたウェンブリー・スタジアム

1966FIFAワールドカップ決勝戦のクロスバー(真中の細いバー)
1966FIFAワールドカップ決勝戦のクロスバー(真中の細いバー)
 ウェンブリー・スタジアムは、ロンドンオリンピック(1948年)やFIFAワールドカップ(1966年)などで使用されてきた旧スタジアムを改築し、2007年に新しくオープンしたスタジアムです。施設の保有者はFA(イングランドのサッカー協会)で、その子会社が運営しています。
 収容人員は約9万人を誇り、イングランド代表のホームスタジアムとして使用され、サッカーの聖地として知られています。
 ネーミングライツは導入されておらず、伝統ある「ウェンブリー・スタジアム」の名を保っています。ただしスポンサー導入には積極的で、ファウンディングパートナー(主要スポンサー)3社と、オフィシャルサプライヤー7社と契約しています。(ファウンディングパートナーについては、スタジアム内の各所に掲示されていました)
 スタジアム自体は非常に新しいものですが、併せて、旧スタジアム時代からの歴史を非常に大切にしている印象を強く感じました。
 スタジアムツアーは、1966FIFAワールドカップ決勝戦で用いられたサッカーゴールのクロスバーをくぐってスタートします。この大会ではイングランド代表が地元優勝(しかも現時点で唯一の優勝)を果たしており、地元ファンの思い入れは格別なものがあると思われます。
 また、1948年ロンドンオリンピックの聖火台や、旧スタジアム時代からの数々の歴史を紹介する多くの写真パネルが飾られていました。

改築では、安定した収入を得られる施設を整備

ウェンブリースタジアム
1966FIFAワールドカップ決勝戦のクロスバー(真中の細いバー)
 ウェンブリー・スタジアムの特徴は、大会で使用される日数は少ないことから、安定した収入が得られるような施設づくりが行われていることです。
 スタジアムツアー(参加料15ポンド:日本円で約2100円)自体についても、売店やゲームコーナーを備えた専用の待合スペースや、FAカップ(イングランドのサッカーのカップ戦。日本の天皇杯のモデルといえます。ウェンブリー・スタジアムで決勝戦が行われます。)の優勝カップレプリカと撮影できる記念写真の販売コーナーが整備されています。
 ツアーは大変盛況で、私達が参加した際も、15分おきにツアーが行われていました。
 そして、スタジアムの最大の収入源は、VIP席(ボックス席・「クラブ ウェンブリー」席)によるものです。VIP席は10年契約で購入され、期間中はどのイベントも見ることができ、またイベントがない日も、部屋を利用することができます。
 また、1000人以上を収容できる会議室が2室あり、イベントがない日は企業のパーティー・展示会などに利用されています。スタジアム全体としても、とても高級感のある施設でした。
 「近代サッカーの母国」であるイギリスには、世界的にも有名な、充実した設備を誇るスタジアムがあります。今回はその中で、ロンドンにある、「ウェンブリー・スタジアム」と「エミレーツ・スタジアム」のスタジアムツアーに参加してきました。両スタジアムとも、最近新築・改築された施設ですが、それまで積み上げられた旧スタジアムの伝統やクラブの人気を最大限に活かしながら、現代的なビジネスニーズに対応した施設となっていました。
 スタジアム・ストア(グッズショップ)も設置されています。イングランド代表のグッズが多く販売されていましたが、スタジアム自体のグッズも多く販売されており、スタジアム自体のブランド力の強さを感じさせました。

「常にチケットが完売」する規模のエミレーツ・スタジアム

エミレーツスタジアム
エミレーツスタジアム
 エミレーツ・スタジアムは、イングランド・プレミアリーグの所属クラブである「アーセナル」の本拠地であるスタジアムです。スタジアム自体も、クラブが保有・運営しています。
 収容人員は約6万人です。アーセナルの旧ホームスタジアムの収容人員が少なかったことから、近隣に新しいスタジアムを建設し、2006年に移転したものです(ただし、ただ大きくするのではなく、「常にチケットが完売し、入手しづらい状況を作る」収容人員が設定されています。)。
 スタジアムの名称については、「エミレーツ航空」がネーミングライツを取得しています。

 スタジアムツアーは、インターネットで予約できます。私が参加したのは通常のツアー(参加料15ポンド)でしたが、他に往年の名選手がガイド役を務める「レジェンド・ツアー」(35ポンド:日本円で約4900円)も行われています。
 エミレーツ・スタジアムは、ウェンブリー・スタジアムほどツアー専用の設備を整えているわけではありませんが、ツアーの受付は、「ディレクターズ・ボックス」(VIP席)の受付が、そのまま使用されています。はじめから、「普段は入れない場所」からスタートすることになるのです。
スタジアムツアーの見学ポイントは、

   ■VIP席
   ■スタンドレベルからの説明
   ■ロッカールーム
   ■ピッチレベル
   ■インタビュールーム

が中心です(これはウェンブリー・スタジアムも同様です。)。全体としても、「普段は入れない場所」がツアーの中心になっているといえます。
 ツアーの時間配分は、見学ポイントごとに、説明時間と自由時間が概ね1:1程度となっており、記念写真の撮影や、興味のある部分の見学がしやすいようになっていました。

リーグの人気に相応しいメディア対応施設の充実

ずらりと並んだ報道用のスタジオずらりと並んだ報道用のスタジオ

充実したプレスルーム充実したプレスルーム

 エミレーツ・スタジアムで特に印象に残ったのは、メディア対応の施設の充実です。
 インタビュールームの手前に、テレビ局用のスタジオが8室も並んでいました。また、LANも整備されたプレスルームが完備されています。
 世界的に視聴者を持つ、イングランド・プレミアリーグの強豪クラブのホームスタジアムとして相応しい施設となっていると感じさせられました。
 ツアーの動線は、最後はそのままグッズショップに繋がっていて、チームグッズ(スタジアムのグッズもあります。)を購入することができます。
 また、ツアーの入場料で、アーセナル・ミュージアム(博物館)に入場することができ、クラブの歴史を知ることもできました。

 

 

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