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JISS in Action

2005年5月19日

大会時の大声援を再現する
~世界卓球選手権にむけた強化合宿~

 

齋藤 実(スポーツ情報研究部)


 
体育館天井のスピーカー
 
体育館天井のスピーカー
   
 
大音響の中で練習に励む選手たち
 
大音響の中で練習に励む選手たち
   

 第48回世界卓球選手権(中国・上海)に向けた日本代表チームの強化合宿が4月10日から4月21日の日程でJISSの研究体育館にて行われました。日 本代表選手が激しいラリーを続けている中、体育館天井に備え付けられたスピーカーから、大音響で声援を流しながら行う練習が取り入れられていました。中国 で開催される大会では、ラリーの音が聞こえなくなるほどの熱狂的な大声援となるため、その音に慣れさせるための練習とのことでした。

 この練習は、ソウルオリンピック(1988年)で予想された大声援への対策として、その2年前に行われたソウルアジア競技大会(1986年)会場の声援 の音声を編集した音楽テープを作成し、それを体育館内に流しながら練習を行ったのが最初とのこと。ソウルのアジア大会とオリンピックに日本代表の選手とし て出場し、この練習を経験したことのある男子ナショナルチームの宮崎義仁監督は、「アジア競技大会では監督の指示も聞こえないほどの大声援でした。大会時 には普段の練習と全く違う環境になりますから、環境に慣れるという意味でこの練習方法は重要です」と話していました。

 
前原強化副本部長
 
前原強化副本部長

 前原強化副本部長は「大会会場には試合コートが複数あり、同時に 試合が行われることが多くあります。そうなると自分の試合以外での声援も耳に入ってきます。サービスを出そうと集中しているところに、隣の試合のタイミン グで声援があると自分のタイミングが崩れてしまうことがあります。大会直前の今、その環境に慣れることもコンディショニングの一つです。ソウルオリンピッ クに向けてこの練習を行った時には、スピーカーから繰り返される大声援で気分を悪くした選手もいましたね。」と話していました。今回の練習に参加した選手 からは「本番がイメージできた」という感想が多く、また「声援があることで逆に気分が盛り上がった」というポジティブな意見も聞かれました。

 研究体育館には、様々な機能があり、それらを活用してフォームの 分析や映像の即時フィードバックが行われたり、国際会議や学会などが行われていますが、今回の合宿のように大会時の環境を再現する目的でこれらの機器が使 用されたのは初めてだと思われます。これからも競技団体の新たなチャレンジやアイデアが実現できるようにサポートできればと思っています。


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