学校現場での取組(事故防止対策) 東京第89号(2020.03)

『スポーツ事故防止ハンドブック』等活用事例報告~八王子市立美山小学校~
 八王子市にある八王子市立美山小学校(以下、「美山小学校」)から、10月に行う全校児童が参加する『持久走旬間』の前に、職員会議にて独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下「JSC」)が作成した資料を活用して研修をしたいとの依頼があり、後日、活用報告をいただきました。 
 研修では、『学校事故事例検索データベース』、『スポーツ事故防止ハンドブック』、『学校安全ナビ』を用いたとのことで、取材に伺いました。

学校紹介:「安全な学校・安心な学校」を目指して

 美山小学校は八王子市の北西部に位置し、全校生徒46名の山間にある自然豊かな学校です。基本方針には、「安全な学校・安心な学校」を掲げています。校長先生が今までの教師経験の中で見聞きした死亡事故等を受けて、「安全が担保されていないことには、学校の教育活動では何もできない。」と認識し、JSCが定期発行している「学校の管理下の災害」や「学校安全ナビ」に掲載されている様々な事例を先生方に伝え、安全教育に取り組まれています。

美山小学校外観

職員研修のねらい:「持久走は突然死のリスクもあることを、今一度、確認してもらいたかった。」

 校長先生は「持久走は、水泳に次いで突然死が多い種目である。事故を防ぐにはどの部分に気を付けたらよいか、突然死のリスクがある競技だということを、先生方に知ってもらいたかった。教師が指導方法を知り、リスク管理がしっかりしていれば、突然死の確率を下げる可能性もあり、防ぐことのできる事故もある。」と思い実施したそうです。
持久走イメージ

研修内容:学校事故事例検索データやスポーツ事故防止ハンドブックを活用して

 研修では、まず一般的な事故事例として、学校安全Webにある『学校事故事例検索データベース』から、小学校の事故事例を「時間」別で一覧にし、
・昼休みは「校庭」「教室」での事故が多い、
・内容はおにごっこなどで「追いかけられて」ケガする事故が多い、
・中休みは「階段」での事故が多い、
ということを認識しました。
 そのうえで、『スポーツ事故防止ハンドブック』を用いながらケガが起こった時のケースの対応策について確認しました。
 次に、持久走における事故事例に移り、持久走の突然死が多いという話から、持久走を実施するときの注意事項として「なぜ走る前にウォーミングアップをするのか、走った後に急に止まってはいけないのか。」を先生方に考えてもらい、突然死につながるリスクを認識し、改めて、ウォーミングアップ、クールダウン、ストレッチの必要性を確認し、各教員が競技に対する安全面への配慮について再認識できたそうです。

スポーツ事故防止ハンドブック等資料

取材を終えて

 美山小学校では、学校安全やリスク管理をしっかりと考えていらっしゃる校長先生のご努力で、JSCの作成したガイドブック等安全支援の内容が、しっかりと生きた言葉となり現場に伝えられている様子が伺えました。安全教育は、子どもたちだけではなく、学校や先生方にとっても円滑な学校生活を送るうえで非常に大事であることを、改めて感じました。

お願い

 JSCの提供する事故防止情報を活用している先生方がいらっしゃいましたら、「学校安全Web」でご紹介させていただきたいと考えておりますので、是非、担当地域事務所までご一報くださいますようお願いいたします。

 

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