第83回 厚木市立睦合東中学校におけるインターナショナルセーフスクールの取組について

厚木市立睦合東中学校における
インターナショナルセーフスクールの取組について
 前回掲載(学校安全Web「地域だより」平成29年12月)させていただいた厚木市立清水小学校の地域だよりに引き続き、厚木市立睦合東中学校(以下、睦合東中学校という。)においてもインターナショナルセーフスクール(以下「ISS」という。)認証に向け、学校での事故防止による取組に力を入れています。
 睦合東中学校は、平成27年11月13日に初めてISSの認証を取得しています。ISSの認証は3年ごとに見直されるため、平成30年度の再認証に向け学校での事故防止に取り組んでいる様子を、校長先生をはじめ生徒さんたちに伺いましたので、ご紹介します。
 

☆オレンジプロジェクト

 オレンジプロジェクトとは、オレンジリボン運動(いじめをしない、いじめを見て見ぬふりをしない)をはじめとして、規範意識を育てる講演会、いじめゼロ運動、部活動のあいさつ運動など学校が安心できる場となる取組のことで、その一例として「いじめゼロの木」という取組があるそうです。
 
 「いじめゼロの木」とは、張り紙で作った木を廊下の壁に用意し、6月の2週間で、リンゴ、花、葉っぱの3種類の用紙に、人を助けたときや笑顔にしたとき、挨拶したときなどの出来事を記載し、貼り付けていくものです。
 年度当初は木の枝しかなかったものが、葉が生い茂り、花も咲きそろった見ごたえある実り豊かなリンゴの木となり、小さな親切でもやがて大きなものになるということを目に見える形にすることで実感できる効果があるようです。 
 

☆その他の取組

 「いじめゼロの木」以外にもさまざまな活動や調査を行い、学校での事故を防ぐための取組を行っているそうです。
 ソフト面の一例として、防犯ブザーに関するアンケート結果やケガの発生状況の統計を廊下に掲示する取組があります。防犯ブザーを学校に持ってきているかの毎月アンケート結果を掲示することで、生徒の意識を高め、所持率を高める効果があるとのことでした。また、ケガの発生状況(ケガの状況、発生場所、発生の状況など)を毎月掲示することで、どういう場所で、どういう場合にケガが発生しやすいかを常に認識でき、事故防止に寄与しているそうです。
 ハード面の取組の一例として、ランニングコースの整備(凸凹の舗装工事)や廊下での出会い頭の衝突を防ぐミラーの設置を行っていました。

<防犯ブザーについてのアンケート>

<ランニングコースの整備についての掲示物>

<ケガの発生状況についての掲示物>

<廊下での衝突を防ぐためのミラー>
 

木村校長へのインタビュー

●ISSに取り組んだきっかけ

 睦合東中学校は、既にISSの認証校であった清水小学校の多くの児童が進学し、その進学した生徒から「中学校でも取り組みたい」との声が上がったことがISSに取り組む動機となりました。

●取り組んでみて難しかったことや気を付けていること

 ISSの認証においては、指標に基づいて行動しなければならないため、教員の業務量は確かに増えると思います。しかし、睦合東中学校では事故防止の取組を行ってからケガの数が大幅に減少しており、生徒がケガをしたあとの保護者への説明や、病院へ連れていくなどの事態を未然に防止していることを考えれば、大きな労力がかかっているとは言えないということを教員に理解していただいています。

●取り組んだことによる生徒の変化

 生徒自ら、「学校を良くしていこう、盛り上げよう」という意識になっています。例えば、自ら校舎の清掃を行ったり、来校者への気持ちの良いあいさつをしたりするなどの行動がみられます。ISSに取り組むまでこのような活動はみられませんでした。生徒自ら行動できるようになり、学校生活に活気が出ました。
 

最後に

 今回、ISS再認証前の事前指導の様子を見学させていただきました。生徒が学校での事故防止の取組を一生懸命に説明している姿がとても印象的でした。「鳴らしつづけよう! 安心・安全の鐘」をスローガンに掲げ、生徒自ら率先してケガを減らそうという意気込みが伝わってきました。
 
~日本スポーツ振興センターの統計情報を活用!~
 平成29年8月23日に厚木市で開催された「平成29年度学校運営研修会」では、睦合東中学校のケガの減少率を表すために、災害共済給付オンライン請求システムの統計情報※を活用していただきました。
 右のグラフから2014年から2015年にかけてケガの発生件数が大幅に減少していることがわかります!
スポーツ振興センターデータより 2014年発生件数37件→2015年度発生件数21件。切傷 2015年1件 2014年1件、挫創 2015年1件 2014年2件、靱帯損傷・断裂 2015年0件 2014年1件、挫傷・打撲 2015年7件 2014年11件、脱臼 2015年0件 2014年1件、捻挫 2015年7件 2014年8件、骨折 2015年4件 2014年13件。
※ 統計情報とは
 災害共済給付オンライン請求システムの統計情報とは、独立行政法人日本スポーツ振興センターが給付を行った実績を集計している統計データであり、都道府県別や学校種別等での検索が可能(災害共済給付契約者のみ利用可)となっています。災害の傾向を把握するために活用されています。
災害共済給付オンライン請求システム内の統計情報システムへをクリックする。

 

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