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~秩父宮記念スポーツ博物館だより~ 耐震補強工事で休館

秩父宮記念スポーツ博物館

耐震補強工事で休館

スポーツ図書館工事中の様子
スポーツ図書館工事中の様子

 前号でもお知らせいたしましたように、築半世紀を経た国立競技場は、耐震補強工事を実施中で、その影響で、トイレも含め、全体の三分の一近くが工事の対象となっているため、スポーツ博物館も3月半ば頃までの間、お休みをいただくこととなりました。

 今回の工事は、建物の中で、現在の基準では構造的にやや弱いとされる部分の壁を取り壊し、そこに頑強な鉄骨などを入れて補強したうえで、壁を元の状態に復旧するという、かなり大がかりな作業です。

スポーツ図書館は、一足お先に2月から開館しておりますが、工事中の養生は写真に見るごとく、あたかも病院の無菌室を思わせるような密閉状態を作り出していました。

入口脇の彫刻を覆う囲い
入口脇の彫刻を覆う囲い

 博物館入口脇にある、1936年ベルリン五輪の芸術競技で金メダルを取ったファルピ・ヴィニョーリ作「御者像」という彫刻に至っては、電光掲示盤を支える部分の補強工事の関係から、四角い煙突状の囲いにおおわれていますが、さらにこの中は、落下物の直撃を受けないよう、頑丈な箱のようなもので保護されています。

 博物館再オープンは、工事終了後できるだけ早く、3 月半ばを目途に行いたいと考えていますが、この原稿執筆時点では、日程は確定していません。詳しくはホームページにてお知らせいたします。

国立登山研修所

晩秋に開催した研修事業

 11月に国立登山研修所が開催した主催研修事業について紹介します。

登はん技術研修コース(総合研修)
登はん技術研修コース(総合研修)

安全登山普及指導者中央研修会

 11月12日(金)から3日間の日程で国立登山研修所並びに周辺山域及び雑穀谷岩場で「登はん技術研修コース」と「読図・プランニング研修コース」を設定し開催しました。

 登はん技術研修コースは、確保理論を踏まえた上で、シンプルで素早い支点の構築を行い、より安全な確保技術の向上を目標に実施しました。研修内容は、所内の訓練施設でロープワーク・アンカーの構築等の基本技術を習得し、雑穀谷岩場で現実的な登山に即した登はん技術と確保技術を学びました。

 研修参加者は、基本を大切に指導することの重要性を再認識し、安全に対する意識レベルを向上させました。

 読図・プランニング研修コースは、読図をもとにナビゲーション技術を習得し、安全に十分配慮した登山計画を立案し実践する事を目標に実施しました。

読図・プランニング研修コース(総合研修)
読図・プランニング研修コース(総合研修)

 研修内容は、始めに所内で講師と研修参加者で研修の組み立てについてディスカッションし、研修参加者の登山志向やニーズ・活動形態を考慮した研修内容を計画しました。総合研修は、班毎に計画した研修内容にもとづき、大辻山及び立山山麓スキー場周辺で、ナビゲーション技術の研修や危急時での救助・搬送等について研修を行いました。

 研修参加者は、地図についての事前学習の方法やコンパスの使い方等のナビゲーション技術を学び、読図の大切さのみでなく、未知の世界を発見する楽しさも味わいました。

 

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