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第7回 スポーツターフ維持管理研修会報告 In 秩父宮ラグビー場

 国立競技場では6月22日に、第7回スポーツターフ維持管理研修会を、秩父宮ラグビー場にて開催しました。
この研修会は、関東近郊のスタジアムにおけるターフコンディション維持の在り方について考え、スポーツターフ管理者の育成及び資質向上、並びに管理技術の向上を図ることを目的とし、今年度は、14施設、27名の参加を得て行われました。

【講義(1)】

講義の様子

「芝生管理の基礎講座(限られた予算での芝生管理方法)」
発表 中村 洋成氏 (株式会社 三商)

 包括的な管理(IPM)として、雑草管理・肥培管理・病害虫管理・サッチ分解・機械管理について、講義が行われました。管理を包括的に行うこと、各項目を広い視野で考え、相乗効果でコストや環境負荷を抑えながら防除管理して行こうというIPMの実践に繋がる内容で説明が行われました。

【講義(2)】

「秩父宮ラグビー場 改修工事後の経過報告」
発表 渡辺 茂  (国立競技場事業課)

 競技場からは平成20年度に行われた秩父宮ラグビー場芝改修工事後のグラウンドの状態について講義が行われました。
 昨年6月に行われたジュニアワールドカップ後に行った、冬芝から夏芝への切り替え作業の状況、また、ラグビーシーズン開幕当初のグラウンドの状態から、シーズン終盤に向かってどのように変化して行ったのかについての経過報告が行われました。

【事例紹介】

ラインマーキング(消せるライン)

「ヨーロッパスタジアム視察」
発表 内野 健一郎氏  (カシマサッカースタジアム)

 ヨーロッパのスタジアム視察で感じた事について紹介が行われました。
スタジアム利用や、芝生利用の考え方等の日本とヨーロッパの違いを示したうえで、今後、日本のスタジアムをどういった形で利活用していけばいいのか説明がありました。

【実地研修】

株式会社 オフィスショウ
芝生管理作業について、グループに分かれ実地研修を行いました。

  • 芝刈(芝刈機の展示、操作)
  • ラインマーキング(電動式の操作、消せるライン)
  • 更新機械のデモ見学
  • 補植作業(六角リペアツール、ミルトナ)

◆研修会を終えて

 今回の研修会は、実地研修の中で以前から要望のあった芝生管理作業の実習が行われました。日常の芝生管理作業を行ううえで、他のスタジアムがどういった管理をしているのか知ることができた等、今後の作業の参考になったという意見を聞くことができました。
 今後も研修会を通し、各スタジアムの情報交換の場となるように努めたいと思います。
最後になりましたが、今回の研修会にご協力いただいた関係者の方々にお礼申し上げます。

 

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