7人制ラグビー

財団法人日本ラグビーフットボール協会

7人制ラグビーとは?

スピード感溢れるプレーが魅力
スピード感溢れるプレーが魅力

日本では、15人制のラグビーが主流で全国高校大会や全国大学選手権、ジャパンラグビー トップリーグなどが全国各地で開催され、また、ワールドカップも開催されていますが、7人制ラグビーは、昨年9月、2016年にリオで開催されます夏季オリンピックで男女ともに正式種目となり、注目が集まってきました。

7人制ラグビーの起源は、1883年、スコットランド南部、イングランドとの国境近くにあるボーダーズ地方で誕生。発案者は、アダム・エドワード・ヘイグ。創立以来ずっと財政難に悩まされていたスコットランドにあるメルローズのクラブチームを救おうと、資金調達のため15人制よりも実施しやすいラグビーがないか考え、7人で行うことを思いつき、7人対7人のラグビーを考案しました。発案した7人制で行うラグビーを、メルローズクラブあげてのスポーツイベントに組み込んだところ、大成功。コンパクトかつシンプルな競技スタイルは、あっという間に近隣の街に広がり、1926年には、全国規模の「ミドルセックス・セブンズ」が開催されるまでになったといわれています。

1999~2000年シーズンからは、「7人制ラグビーはラグビーを世界的にプロモートし、発展させていくためには理想的。より解りやすいゲーム、そしてハイレベルでエキサイティングなゲームを見ることができる」という IRB(国際ラグビーボード)の思いで、「ワールドセブンズシリーズ」が誕生。1999年12月に行われました、『ドバイセブンズ』を皮切りに毎年開催。世界各地で行われる大会での成績をそれぞれポイント換算し、その合計で年間チャンピオンを決めるシステムも確立されました。

スクラムは3対3で組みます
スクラムは3対3で組みます

一方、日本での7人制ラグビーの発展は、1930年に取り入れられ、4月に学士ラガークラブ主催の大会が開催(神宮競技場)、国内に広がりました。1959年には、横浜市中区のYC&AC(横浜カントリー&アスレチッククラブ)が主催の「YC&AC JAPAN SEVENS」がスタート。1993年には、日本ラグビーフットボール協会主催で、国内の大学、社会人チームを集めて、7人制日本一を決定する「ジャパンセブンズ」を2003年まで、秩父宮ラグビー場にて開催。前年度の全国大会上位チームが参加して始まった大会は、1995年から国際大会に発展。1999年まで国際大会として開催されました。2000年からは、「IRB ワールドセブンズシリーズ(フォルクスワーゲンセブンズ)」を開催(~2001年まで)。
1998年より、「ジャパンセブンズ高校の部」がスタートし、花園に次ぐ、高校生の日本一を決める大会として毎年開催。少子化などの理由で部員不足に悩む高校チームに全国大会に出場できる機会を作っています。

7人制ラグビーのルール

7人制ラグビーは、もちろん、7人対7人で行います。リザーブは大会規定により様々ですが、5名以内となっています。特徴としては、15人制ラグビーと同じフィールドを使って、7分から10分ハーフで行われます。広いフィールドを少ない人数でカバーするため、ボールが大きく動き、スピードとアジリティ、ハンドリングスキルがカギとなります。トリッキーなパスやエキサイティングで流れるようなプレーが見どころです。

少ない人数でチームが組めるため、部員数が少ないチームでもラグビーを楽しめるので、普及、発展の一助ともなっています。また、7人制ラグビーをプレーすることで、フィットネスがつき、コンタクトも少ないため、怪我が少ないともいわれています。ラグビーをしたことがなくても、足が速い、フィジカルが強いという特徴があれば、7人制ラグビーに転向することも可能です。

お祭りのような大会です

7人制ラグビーのもう一つの特徴はなんと言っても圧倒的に多い試合数。1試合約15分で終了するため、1日で10試合以上行うことが可能です。試合数が多いため、お客様を飽きさせないよう、BGMなどでスタンドを盛り上げたり、お客様同士が仮装して観戦したりと、スタジアムではお祭りのような1日となります。世界的にも有名なのは、毎年香港で行われる「香港セブンズ」。この大会では、仮装で一番目立っていたり、工夫がされていたりすると、大会ホームページなどで紹介され、選手ではなくても大会に参加している感覚を味わえます。このように、ラグビーを観戦しながら、お客さん同士でも楽しめるのが7人制ラグビーの魅力の一つです。
7人制ラグビーを観戦される際は、たくさんのお友達や家族と一緒にお祭りに行くような感覚でスタジアムに来ていただければ、楽しめること、間違いありません。

今後の日本での7人制ラグビー

女子も正式種目となりました
女子も正式種目となりました

昨年からJRFUでは、エリート選手を発掘、育成する「セブンズアカデミー」を実施しています。中高生を中心に、ラグビー経験者の中から7人制ラグビーに適している選手を見つけだし、また、他スポーツでのアスリートを発掘し、年4回、国立スポーツ科学センターや味の素ナショナルトレーニングセンターにご協力を頂き、7人制ラグビーの理論を勉強する講座に加え、フィットネステスト、パススキル、トレーニングなどを行い、将来のオリンピック選手を育成することを目的とし実施しています。また、国内大会の復活第一弾として、「セブンズフェスティバル」を今年の4月に秩父宮ラグビー場で開催いたしました。これを契機に各地でセブンズ大会を企画するなど、国内の7人制ラグビー普及と認知度アップに注力し、オリンピック出場権とメダルの獲得を目指します。

 

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