プロテイン

項目 内容
名称 プロテイン
概要 プロテインとはたんぱく質の英語表記(Protein)である。特別な成分ではなく、肉類、魚介類、乳類、卵、大豆製品等の多くの食品に含まれている。サプリメントとしてのプロテインは乳類、大豆製品を原材料としている製品が多く販売されている。乳類から精製されるプロテインのうちホエイは腸から素早く吸収され、カゼインはゆっくり吸収される。また、大豆から精製されるソイプロテインも素早く吸収される特徴がある。サプリメントとしてのプロテインは、たんぱく質だけでなく炭水化物も含まれており、製品によってその割合は異なる。
現在、アスリートのたんぱく質の必要量は体重1kgあたり1.2~1.7g/日と考えられている(①)。
有効性
<筋肉量増加、筋力向上>
  • 2011年5月に行われたPubMedを用いたメタ分析において、3ヶ月以上にわたる長期のレジスタンス運動とたんぱく質摂取は、除脂肪量、筋断面積、筋力(1RM)の増加に寄与する可能性が示唆された(②)。
  • アメリカンフットボール選手を対象として、普段の食事の朝(毎日)とトレーニング前(4日/週)にプロテインサプリメントを12週間摂取すると、下肢の筋力はプラセボ群と比較して向上したが、除脂肪量や上肢の筋力、無酸素パワーでは影響は見られなかった(③)。
  • アメリカ空軍男性30名を対象として、トレーニング前後とトレーニングのない日の朝にプロテインとロイシンを含むサプリメントまたはプラセボを8週間摂取させた結果、プロテイン+ロイシンサプリメント摂取群では体重、筋肉量、上肢の筋力がプラセボ群と比較してより増加する傾向がみられた(④)。
<持久力向上>
  • 12名の女性自転車競技選手を対象に、高強度長時間自転車運動後に高炭水化物食に加えてプロテインバー・ドリンクを摂取してもコントロール食摂取条件と比較して、2日後の自転車におけるスプリントパフォーマンスを向上させることはなかった(⑤)。
安全性
<腎機能に及ぼす影響>
  • 2012年のシステマティックレビューにおいて、健康な人に対する高たんぱく質摂取が腎臓の肥大や糸球体ろ過量の増加等に影響を及ぼすことは正常の生理反応であり、健康に悪影響はないことが示されている(⑥)。ただし、腎臓の疾患を持っている人では高たんぱく質が悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要である。
<骨折・骨粗鬆症>
  • 2012年のシステマティックレビューにおいて、たんぱく質摂取量と骨量には関係がないまたは正の相関関係があることが示されている(⑥)。
<その他成分の混入>
  • アメリカのニューヨーク、メトロポリタン地区で販売もしくはインターネット購入されたプロテインサプリメントからヒ素、カドミウム、鉛、水銀等の重金属が検出され、中には安全基準を超える量が混入していた報告がある(⑦)。
備考
  • バランスの良い食事をとり、他の栄養素が十分に摂れている状況下で、トレーニングの強度やタイミングを考慮した上で利用する場合にはプロテインが有効な場合が考えられる。
  • 筋タンパク質合成を高めるための1回の最大たんぱく質摂取量は20~25gで最大であるといわれており、一度に大量に摂取しても有効には利用されない(①)。
  • プロテインは、筋肉量増大を目的としたレジスタンストレーニング中またはトレーニング直後に食事をすぐに摂取できない場合に便利である。
参考文献
  1. ①Phillips SM, Defining Optimum Protein Intakes for Athletes, Sports Nutrition, IOC, Chapter 10, 136-145, 2014.
  2. ②Cermak NM, Res PT, de Groot LC, Saris WH, van Loon LJ: Protein supplementation augments the adaptive response of skeletal muscle to resistance-type exercise training: a meta-analysis. Am J Clin Nutr. 96(6):1454-64, 2012.
  3. ③Hoffman JR, Ratamess NA, Kang J, Falvo MJ, Faigenbaum AD: Effects of protein supplementation on muscular performance and resting hormonal changes in college football players. J Sports Sci Med. 6(1):85-92, 2007.
  4. ④Walker TB, Smith J, Herrera M, Lebegue B, Pinchak A, fischer J: The influence of 8 weeks of whey-protein and leucine supplementation on physical and cognitive performance. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 20(5): 409-417, 2010.
  5. ⑤Rowlands DS, Wadsworth DP: Effect of high-protein feeding on performance and nitrogen balance in female cyclists. Med Sci Sports Exerc. 43(1): 44-53, 2011.
  6. ⑥Calvez J, Chesneau C, Lassale C, Tome D: Protein intake, calcium balance and health consequences. Eur J Clin Nutr. 66(3):281-295, 2012.
  7. ⑦Maughan RJ: Quality assurance issues in the use of dietary supplements, with special reference to protein supplements. J Nutr. 143(11):1843S-1847S, 2013.

 

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