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第3回 JAPAN SPORT NETWORK セミナー(東京会場)

 平成27年11月6日(金)に、東京都において、今後どのようなスポーツ施策が自治体で考えられるのかについて、「スポーツを通じた健康増進・地域活性化」をテーマに、「平成27年度 JAPAN SPORT NETWORKセミナー」を開催いたしました。また、希望者を対象に今回の会場である国立科学スポーツセンター(JISS)と味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)の施設見学ツアーも併せて実施いたしました。詳細は以下のとおりです。


開催概要

(1)施設見学ツアー
  日時  平成27年11月6日(金)11:00~12:00
  場所 JISS研究関連施設(ハイパフォーマンスセンター、トレーニング体育館等)
NTC専用トレーニング施設
  参加人数 24名
     
(2)セミナー
  日時 平成27年11月6(金)13:30~17:20 
  場所 国立スポーツ科学センター 研修室A・B
  テーマ  「スポーツを通じた健康増進」、「スポーツによる地域活性化」
  参加人数 44名

セミナー概要

開会挨拶 森岡 裕策(日本スポーツ振興センター 審議役)
講演 テーマ:「スポーツ庁設置とスポーツを通じた健康増進施策について」
講演者:関 伸夫氏(スポーツ庁健康スポーツ課 課長補佐)

講演
ディスカッション

テーマ:「スポーツ無関心層へのスポーツウエルネス浸透策の具体化
      ‐ポピュレーションアプローチの重要性‐」
講演者:久野 譜也氏(筑波大学体育系 教授)

JSC情報提供  テーマ:「海外におけるスポーツ無関心層への取組:豪州VicHealthの例」
発表者:本間 恵子(日本スポーツ振興センター情報・国際部)

テーマ:「JAPAN SPORT NETWORK 取組について」
発表者:神谷 和義(日本スポーツ振興センター経営戦略部)

テーマ:「JAPAN SPORT NETWORK活動支援自動販売機のご紹介」
発表者:岩切 達樹氏(サントリーコーポレートビジネス株式会社)

事例発表

テーマ:「健康で幸せなまちづくり~健幸マイレージ事業を例に~」
発表者:柿島 淳氏(三島市健康推進部健康づくり課健幸政策室 室長)
      森 康祐氏(三島市健康推進部スポーツ推進課 主事)

テーマ:「長岡市多世代健康まちづくり事業について」
発表者:星 雅人氏(長岡市福祉保健部福祉総務課 課長)
     中野 秀光氏(一般社団法人地域活性化・健康事業コンソーシアム 理事長
                                   /株式会社日本プロバスケットボール 代表取締役社長)

 <JISS・NTC見学ツアー>

 JISS・NTCの見学ツアーを実施いたしました。JISSでは、専用カメラで食事を撮影することで自動的に摂取カロリーを計算し、簡単に栄養管理を行うことができる選手・職員専用食堂をはじめ、トレーニングルーム、ハイパフォーマンスジム、トレーニング体育館、陸上競技実験場等の研究関連施設を見学しました。NTCでは、ハンドボール場、柔道場等のNTC専用トレーニング施設を見学しました。参加者の方は、普段見る機会のない最先端のハイパフォーマンス施設に興味津々の様子で、案内係の説明に熱心に耳を傾け、写真を撮りながら見学されておりました。
     
見学ツアーの様子

<講演> 関 伸夫氏 (スポーツ庁健康スポーツ課 課長補佐)

 スポーツ基本法・スポーツ基本計画、スポーツ庁創設の経緯とその概要及び国が推進するスポーツを通じた健康増進施策についてご講演いただきました。ここ数年間でスポーツ振興をめぐる環境は大きく加速変化しており、特に2010年の「スポーツ立国戦略」の策定、スポーツ基本法制定・スポーツ基本計画策定を踏まえ、特に現在から2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会までの約10年間は日本スポーツ界にとっての重要な時代であるとのお話がありました。そこで、スポーツ行政に関わる我々がスポーツの価値を世の中へ発信していくべきであり、また、2020年のオリ・パラ開催後にどのようなレガシーを残すかという目的意識をもつ重要性をお話いただきました。
 「スポーツを通じた健康増進、地域活性化」に向け、スポーツ庁誕生への期待は大きく、スポーツ立国実現に向け、スポーツ庁だけでなく地方自治体・JSC・関係団体がより一層連携する重要性を改めて考える機会となりました。
 
 スポーツ庁 関氏

<講演・ディスカッション> 久野 譜也氏(筑波大学 教授)

 
 国民の7割を占めると言われている「健康無関心層」に対して運動参加を促す社会的意義及び運動参加を促すインセンティブ制度について、これまで数多くの地方自治体と一緒にプロジェクトに取組んでこられたご経験を踏まえ、ご講演いただきました。まず、スポーツ・健康に関する事業を考える上で認識すべきこととして、スポーツ・健康分野の施策をすすめるにはスポーツ部局と健康福祉部局の連携が必要であること、アウトカム(結果)から施策を考えることで事業の無駄を見直し、限られた予算を効果的に分配すべきであることを強調されていました。また、これまでの研究成果から明らかなこととして、インセンティブが魅力的であること、スタンプ式ではなくITCの活用が効果的であること、口コミによる広報の重要性等についてお話いただきました。その後、短い時間ではありましたが、「これまで自分たちが取り組んできた事業の課題と今後の改善策」について、参加者1人1人が紙に記載するワークを実施しました。紙に書きだすことで、自分の考えを頭の中できちんと整理することにつながり、自分たちの事業を見つめ直す貴重な機会となったようです。
 自分たちの地方自治体で実施可能な事業規模・事業計画・予算運用についてよく考えて、大きなゴールを意識した事業展開を行うべきという久野先生のお言葉は、今後迎える2020年のオリンピック・パラリンピック開催、超高齢化社会を見据えたスポーツ施策を進める上での指針となりました。参加者の方々にも、「久野先生の講演を再度お願いしたい。多くの職員に受講してもらいたい。」と大変ご好評でした。
          筑波大学 久野氏


<JSC情報提供・JAPAN SPORT NETWORK事業紹介>

 
 情報・国際部の本間より「海外におけるスポーツ無関心層への取組」について豪州VicHealthを例に取組内容をご紹介させていただきました。また、経営戦略部の神谷より「JAPAN SPORT NETWORKの取組」についてご紹介させていただきました。

<事例発表①> 三島市「健康で幸せなまちづくり~健幸マイレージ事業を例に~」

 
 三島市の柿島氏、森氏より、久野先生指導のもと三島市が取組む「健幸マイレージ事業」についてご講演いただきました。健幸マイレージ事業は、市民の健康づくり、いきがい・きずなづくりに対し健康ポイントを付与することによって健康な生活を支援する制度であり、三島市では平成24年から開始され、昨年の参加実人数は2,700人以上にのぼっているそうです。また、更なる普及に向けて、スマホアプリへの搭載や民間企業との提携など新たな挑戦を続ける三島市の取組は、他の地方自治体の方の指針となるものでした。  
 三島市 柿島氏、森氏

<事例発表②> 長岡市「長岡市多世代健康まちづくり事業について」

 
 長岡市の星氏、健康拠点づくりプログラムとして展開するタニタカフェの運営主体である一般社団法人地域活性化・健康事業コンソーシアムの中野氏より、民間企業と地元自治体との協働による「多世代健康まちづくり事業」についてご講演いただきました。高齢化の進展に伴う介護や生活習慣病の予防という問題に対処すべく立ちあげられた本事業では、中心市街地にオープンした「タニタカフェ」を健康づくりの拠点として、タニタ監修メニューの提供や会員向けの健康づくりセミナー、及び活動量計の携帯により健康づくりの「見える化」を行う等の取組みを行っておられます。市民が楽しみながら健康づくりに取組むことができるような工夫は大変勉強になりました。
   
           長岡市 星氏  一般社団法人地域活性化・健康事業コンソーシアム
              中野氏

<全体の総括>

 セミナー前に実施したJISS・NTCの見学ツアーでは、実際に選手が練習やトレーニングで施設を利用している様子も見学していただくことができました。最先端のスポーツ施設やトップ選手の活動を肌で感じ、「大変勉強になった」とのご感想をいただきました。
セミナーでは、スポーツ庁から国の政策やこれから国が自治体と連携し目指す姿について、久野先生から国の方針に基づき地方自治体の現場でスポーツ・健康分野の施策を推進するための体制整備や無関心層へのアプローチについて、課題に対処するための大枠の考え方についての示唆をいただくことができました。
 また、三島市、長岡市からは市民にとって魅力的な健康づくりへの具体的な取組について発表いただき、大いに示唆に富む内容となりました。参加者の方々からも、「今後の事業の考え方の参考になった。」「健康ポイントの考え方についてノウハウがない中、いろいろとヒントがもらえた。」との声が寄せられました。
今回のセミナーを通して得られた情報が、今後、地方自治体での「スポーツを通じた健康増進」、「スポーツによる地域活性化」における施策推進の一助となれば幸いです。

 

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