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第2回 JAPAN SPORT NETWORK セミナー

 平成27年3月上旬、2回目となるJAPAN SPORT NETWORK セミナーを開催しました。
 昨年度は東京会場のみでしたが、より多くの自治体の方々にご参加いただけるよう、今年度は大阪・福岡・仙台の3会場で実施しました。

■開催概要(日時・場所・参加人数) 
 大阪会場:



平成27年3月2日(月) 13:00~16:30
「たかつガーデン」(大阪府教職員互助組合) 会議室「コスモス」
大阪府大阪市天王寺区東高津町7-11
《27名参加》
 福岡会場:



平成27年3月3日(火) 13:00~16:30
「アクシオン福岡」(福岡県立スポーツ科学情報センター) 研修室
福岡県福岡市博多区東平尾公園2-1-4
《59名参加》
 仙台会場:



平成27年3月9日(月) 13:00~16:30
「フォレスト仙台」(宮城県教育会館) 第5・6会議室
宮城県仙台市青葉区柏木1-2-45
《23名参加》

■セミナー概要
 1

 基調講演「これからの日本のスポーツを考える」
  講師:日本スポーツ振興センター情報・国際部長 和久貴洋(大阪会場/仙台会場)
     専修大学文学部教授 久木留毅氏(福岡会場)
 2  JSCの事業紹介
 (1)2020年に向けた選手育成 
   担当:スポーツ開発事業推進部
   概要:タレントからアスリートへと確実に育成・強化するための体制の整備やプログラム開発に関する情報提供
 (2)スポーツフォートゥモロー
   担当:情報・国際部
   概要:政府が進めているスポーツを通じた国際貢献「スポーツフォートゥモロー」事業とJSCの取組についての情報提供
 (3)学校における傷害事故
   担当:学校安全部
   概要:災害共済給付業務による事故データを活用した情報提供
 (4)JAPAN SPORT NETWORK 寄付金付自動販売機
   担当:サントリーコーポレートビジネス株式会社
   概要:JAPAN SPORT NETWORK 寄付金付自動販売機の仕組みと設置のご案内
 3
 スポーツ振興くじ助成の説明と事例紹介
   担当:スポーツ振興事業部
   概要:スポーツ振興くじの仕組みや役割の説明と、助成団体による事例発表
 4  情報交換会


 セミナーの様子(大阪)     セミナーの様子(福岡)      セミナーの様子(仙台)




■基調講演
◇大阪会場/仙台会場基調講演の様子(大阪)
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、全国的にスポーツ活性化の気運が高まる一方で、日本はこれから先、更なる少子高齢化に加え、極めて深刻な人口減少を経験することが確実とされています。こうした状況の中で私たちは今、スポーツに対してどのようにアプローチをしていくべきか、という視点で、自身の関わった北海道美深町におけるタレント発掘事業での体験を交えながら講演を行いました。概要は次のとおりです。
 美深町は人口5,000人足らずの小さな町でありながら、人口が少なく高齢者が多い、林業中心で強い産業はない、大学やスポーツ医科学センターもない、資源も乏しいといった町で、北海道という土地柄でスキーと以前からトランポリンが盛んであ
る程度の、大きな強みがない町でした。そんな小さな町が、タレント発掘事業によって「エアリアルの町」としてのプレゼンスを向上させ、町外からの年間来訪者1,500人、来訪者による経済効果は約2,900万円という成果を出しました。こうした成果をもたらした要素は、プロジェクトの関係者が新しいことに挑戦しようとする意志や明確なビジョン、スピード感、そして未来に対して投資を行なう決断力をもち、既存資源の新しい活用法を考え、外部資源を取り込むためのネットワークを構築し、よりどころとなる基本計画の策定などが考えられます。タレント発掘事業を立ち上げるまでには様々な困難があり、当時はとにかく目の前にある課題を解決してゴールに向かうために取り組んできました。この事例から、私たちや他の自治体の皆さんが学べることは何かということが重要ですが、人口が少なく資源も乏しい美深町の事例は、未来のスポーツ政策のあり方を示唆するものであり、今後は美深町の方々がぶつかった課題への取組を、これからは意図的にやっていく必要があるのではないかと考えています。
 そのためには、組織として現状を正しく評価し、設定したゴールに向けた進捗状況のモニタリングを適切に行なうと同時に、多様な価値観を受け入れまとめていける人材、「知っている」だけではなく「できる」人材を育成していくことが必要になると強調したいと思います。

◇福岡会場基調講演の様子(福岡)
 専修大学の久木留氏から、これからの日本のスポーツを考える上で重要なポイントを、世界の動向、地域の主体性、最新情報に基づく戦略などの視点からお話いただきました。まず、予算に関するオープンソースを根拠に、スポーツ財源確保の課題と特に2020年以降予算が厳しくなることが想定される中でスポーツ振興くじの果たす役割が重要になることについて、国外の例も交えながらお話いただきました。しかしスポーツ振興くじは、八百長や助成を受けたスポーツ団体の不正等が起きたら誰もくじを買わなくなり、スポーツ振興のための貴重な財源がなくなってしまう危険性があり、八百長や暴力問題、ガバナンスの問題、不正賭博といった数々の脅威からスポーツを護ることが重要であると強調されました。こうしたスポーツの高潔性・健全性を護ろうとする動きは、今世界のトレンドとなっており、その中で2020年オリンピック・パラリンピックの開催を控えた日本がリーダーシップを発揮していく必要があるのはもちろん、県として対策を立てることも重要であると話されました。
 また、設置に向けて動いているスポーツ庁について、行政の仕組みがガラッと変わる可能性があることから、県や市町村が「関係ない」と思っていたら取り残されてしまうため、2020年のオリンピック・パラリンピック以降の動向を含めて、地域の方々がしっかり考えて準備する必要性を強調しておられました。福岡県の場合は2019年にラグビーワールドカップが開催されますが、今から開催前後のことをしっかり考えておくことが大切であると感じました。
 次に、限られたスポーツ財源の活用法についてフィットネス業界の事例を挙げて提言いただきました。フィットネス業界では、市場の伸びが芳しくないことに危機感を覚え、新しい分野(予防医療)を開拓しようと努力していることを挙げ、これからは行政においても「資金を投じて効率よく利益をあげる」というビジネス的な考え方をしていく必要があるのではないか、そのためには常に新しい情報に触れながら考えて実行することが重要と提起されました。
 最後に、学校や教育施設の活用、スポーツへの入口としての部活動の重要性、資格を有する指導者と指導者の働く場の確保などに触れ、これらの環境を福岡県、県内の市町村が率先して取り組むことにより、福岡県が全国の都道府県のリーダーとしてスポーツ参加促進の動きを活性化してほしいとお話されました。また、JSCはスポーツ振興くじ助成、競技力向上事業、普及事業など様々な事業に携わっているので、地域の皆さんがJSCとのネットワークを築き、どんどん発言していくようアドバイスいただきました。
 この他にも多岐に渡る情報提供をいただきましたが、すべてに「『地域から中央を育てる』という意識をもってほしい」というメッセージが込められており、これは地域の原動力になるのではないかと感じました。

 

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