ホーム > 地域だより > 仙台地域 > Web杜のたより 第44号(2016.1)

Web杜のたより 第44号(2016.1)

学校安全教育指導者研修会(宮城県)
~学校安全の構造と対策をクロスで考える~
  
  宮城県教育委員会では、平成27年度学校安全教育指導者研修会のテーマを『生活安全』に位置付け県内7教育事務所・地域事務所ごとに研修会を実施しました。
 この研修会は、東日本大震災の教訓に加え、昨今の大雨や竜巻などによる自然災害、交通事故の続発や不審者による被害などの問題が深刻化していることから、児童生徒が自ら危険を回避する力、他者や社会の安全のために配慮し、貢献できる資質や能力の育成を目指し、安全教育の3領域(災害安全、生活安全、交通安全)について、効果的な指導法の推進が必要であることから開催されました。 ​
 独立行政法人日本スポーツ振興センター仙台支所では、研修会の1コマの時間をいただき、「学校災害事故防止のための情報提供」と題して講義を行いましたので、その様子についてご報告させていただきます。
 

1.犯罪被害防止と発生時の対応

 

実際に犯罪の被害に遭った子どもが通っていた学校に勤めていた教諭が、事件発生時の様子から、その後の学校の対応に至るまで、実体験をもとに話をされました。
不審者対策は、学校だけでは対応できないということから、地域と連携した取組みについても紹介がなされました。


2.学校災害事故防止のための情報提供

 独立行政法人日本スポーツ振興センター仙台支所において、宮城県の7教育事務所・地域事務所ごとの統計データを分析し、全国、宮城県及び各管内の災害の傾向について、比較した資料をもとに説明を行いました。
 同じ県内であっても、地域ごとに災害の傾向が異なっています。例えば、宮城県内の小学校の休憩時間(始業前の特定時間、業間の休憩時間、昼食時休憩時間、授業終了後の特定時間)における災害発生の割合をみてみると、授業終了後の特定時間の災害が一番多い管内もあれば、ほとんど起きていない管内もあります。他の学校種でも、同じように地域の特徴的なものが見受けられました。
 このように、統計情報を分析することで、より効果的に事故防止対策を講じることができます。

3.学校安全の基礎理解と事故防止

 (1)学校事故の現状と課題

 宮城県教育庁スポーツ健康課より、学校の管理下で発生した事故の年度別推移や発生率について説明がなされました。また、学校の管理下の死亡事故で突然死が大きく占めることから、過去5年間のAEDの使用状況についても説明がありました。 

 
  
 (2)学校安全の構造と事故防止

 学校安全の構造とその領域について、教職員が安全教育、安全管理、組織活動を効果的に推進していくための校内体制や家庭、地域との連携についての解説がありました。
 また、同様の事故が繰り返し発生していることに対して、なぜ教訓が生かされないのかについての説明がなされました。
 再発を防止するためには、事故を検証・分析し再発防止対策を講じることが重要であり、その際に、センターの統計情報を利用することも有効であることの話がありました。
 

4.演習

 グループごとに分かれ、参加者が持ち寄った事故事例を紹介し合い、原因究明、再発防止対策等について話し合いました。
 はじめに、事故の原因について考えられることを付箋紙に書き出します。次に、直接要因と背景要因に分けて整理し、再発防止対策を考えます。
 最後に、グループごとに、学校安全の構造と対策がクロスされている表をもとに、再発防止対策について発表を行いました。
 
   

研修会を終えて  


 事故防止に取り組むには、事故を分析し、傾向を知ることが重要ということでした。
 今回の演習のように、ひとつひとつの事故を分析し、対策を講じることで、繰り返し起こる事故を減らすことができることがわかりました。
 今後も、統計情報や事故防止に係る教材の提供、また、各種研修会における講義を通して、児童生徒が安心して学校生活を送ることができるようにサポートしていきたいと思います。

 

ページトップへ