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広島もみじ通信 第62号(2016.3)

                                                                                                                       

事故防止の取組について
~幼稚園の遊具編~

      


 独立行政法人日本スポーツ振興センター(「JSC」)では、公正かつ適正な給付を目的とし、災害共済給付に係る審査及び学校の管理下の事故災害防止の資料として活用するため、実地調査を行っています。
 その中から、中国四国地方のある幼稚園で、遊具での事故後の再発防止策の取組事例等について、幼稚園関係者にお話を伺ってきましたので紹介します。                                                
 
 
 【災害事例】

 
 《災害発生状況》
  幼稚園に迎えに来た母親が教諭と話をしている間に、園児が一人で遊んでいたところ、汽車型の遊具の煙室上部
  から足を滑らせて落下した。(高さ約1m60cm)

 《傷病名》
  頭部外傷、前額部挫創、脳震盪、前頭骨骨折

 《応急手当等》
  すぐに、保護者と教諭がかけつけた。患部を清潔にして、冷やした後、医療機関へ搬送した。

 
 

【災害前の取組】
                       
〇「危機等発生時対処要領」を作成し、毎年更新しながらマニュアルにのっとって対応するようにしていた。
〇毎年4月に職員で園庭を回り、遊具等について理解を深め、前任者からの情報も共有するようにしていた。
〇毎月1回、遊具を点検し、不具合等がある場合は、設置者に連絡し修理を依頼していた。
〇遊具の遊び方については、担任から遊具の前で説明していた。
〇該当の遊具については、屋根等に登らないよう注意する貼紙を掲出していた。 
 【災害後の取組(遊具)】
〇園児全員を遊具前に集めて、「こういうルールを守ってね!」と各遊具の遊び方を再度指導した。
〇降園時等に、保護者にも遊具の安全な使い方を説明し、園庭で遊ぶ子どもから目を離さないよう注意してもらうことを伝える機会を設けた。
〇注意喚起の貼紙の枚数を増やし、園児がどの角度からも目に入るようにした。
 ※特に屋根等について、掲出枚数を増やした。
 
 汽車型遊具 側面  汽車型遊具 後方
   
   
   
すべり台  家型遊具 
   
   

 

【その他の事故防止の取組】

〇ピアノの鍵盤蓋や出入口の扉が閉まって指を挟まないように、市販のドアストッパーや木片を活用する。 
     
 
 
   
 

 
〇階段の昇りは右側、降りは左側と分かるようにし、手すりの外側を歩かないように、 貼紙を置く。 
 
 
   

 

 
 
【取材を終えて】

 この災害以降、遊具から転落するような大きな事故は起こっていません。これは、先生方が様々な工夫をして、再発防止に努められている成果だと感じました。
 また、園児達自身が遊びながら気をつけることができるよう工夫されている点も良いなと感じました。
 取材は、園児達の降園後の時間帯に行いましたが、先生方の言葉の端々から園児達への愛情が感じられ、温かい雰囲気の中で園児達が幼稚園生活を送っている様子が想像できました。今回、取材にご協力いただいた幼稚園の先生方及び設置者の方々、お忙しい中ありがとうございました。


【参考資料】

 JSCでは、遊具での事故防止に活用いただけるよう資料を作成しています。
ぜひ、ご利用ください。

〇「学校における固定遊具による事故防止対策 調査研究報告書
 
 
 
〇「教材カード
児童生徒等への指導教材に、教室や廊下などの掲示板に活用できるようカードにまとめたものです。
 ・遊具の安全点検~鉄棒~(平成27年2月)
 ・こんな事故がおこっています(幼稚園・保育所編)(平成26年4月)
 ・遊具の安全~鉄棒編~(平成25年2月)
 
 
 

 
           

 

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